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【2026年3月期】「未適用の会計基準等に関する注記」の書き方|新リース会計基準(企業会計基準第34号)を中心に実務ポイント整理

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 4月25日
  • 読了時間: 4分

おはようございます!代表の安田です。


有価証券報告書(有報)では、期末時点で公表済みだがまだ適用していない会計基準等がある場合、一定の条件下で「未適用の会計基準等に関する注記」(財規8条の3の3等)の記載が必要になります。


2026年3月期について、2026年3月31日までに公表された会計基準等を整理すると、多くの企業で引き続き注記対象となりやすいのが、2024年9月公表の新リース会計基準(企業会計基準第34号)等です。


本記事では、公認会計士の立場から、未適用注記の基本ルールと、2026年3月期に実務対応で悩みやすいポイント(「評価中」記載の扱い、早期適用の考え方、影響額の示し方)を解説します。


1. 未適用注記の基本:何を書けばよい?(3点セット)

未適用の会計基準等を注記する場合、記載すべき事項は次の3点です(重要性が乏しいものは省略可能)。

  1. 会計基準等の名称と概要

  2. 適用予定日(早期適用する場合は早期適用予定日)

  3. 財務諸表に与える影響に関する事項 


2. 2026年3月期で注目度が高いのは「新リース会計基準」

未適用注記の対象となる会計基準等は複数ありますが、多くの企業に影響を及ぼすとみられるのは新リース会計基準(企業会計基準第34号)等とされています。

資料の一覧によれば、新リース会計基準は

  • 2028年3月期から適用

  • 2026年3月期から早期適用も可 

という整理です。


つまり、2026年3月期の有報では、通常は未適用注記の対象になりつつ、会社によっては早期適用を選択する余地もある、という状況です。


3. 実務上の悩みどころ:「財務諸表への影響」は“評価中”でもいいのか?

新リース会計基準は、2025年3月期有報でも未適用注記として記載されていた一方で、「財務諸表に与える影響」について「評価中」等の記載にとどめるケースが多かった、とされています。そして2026年3月期も同様の対応が見られる可能性がある、という見方が紹介されています。


ここで重要なのは、「評価中」と書くかどうか自体よりも、監査・開示実務として

  • なぜ今は定量化できないのか

  • どこまで検討が進んでいるのか

  • いつまでに影響把握を完了させる計画か

を社内で説明できる状態にしておくことです。

未適用注記は投資家の関心も高いため、形式的な文言だけでなく、検討状況の実態が問われやすい領域です。


4. 2026年3月期時点の「未適用注記」候補(参考)

資料では、2026年3月31日までに公表された会計基準等のうち、原則適用時期を迎えていないものとして、次が挙げられます。

  • 新リース会計基準(第34号)…2028年3月期から(早期適用は2026年3月期から可)

  • 金融商品会計に関する実務指針の改正…2027年3月期から(早期適用は2026年3月期から可)

  • 期中財務諸表に関する会計基準(第37号)…2027年3月期の期中から

  • 後発事象に関する会計基準(第41号)…2028年3月期から

  • 防衛特別法人税の当面の取扱い(実務対応報告第48号)…2027年3月期から


※ 会社の状況により重要性が乏しい場合は省略可能と思われます


5. 企業が今から準備すべきこと(チェックリスト)

未適用注記は「決算直前に文章だけ作る」とミスが起こりやすいので、次を先回りで整えるのが実務的です。

  1. 未適用となっている会計基準等の一覧化(適用時期・早期適用の有無)

  2. 新リースについて、リース契約の棚卸し(契約台帳、システム、社内管理部門の把握)

  3. 影響見積りの進捗管理(評価中とする場合も、検討計画・体制・期限を明確化)

  4. 早期適用する/しないの方針決定(決算早期化、システム対応、開示負担とのバランス)

  5. 有報の注記文案テンプレ化(名称・概要・適用予定日・影響の書き方)


まとめ:未適用注記の主役は新リース。2026年3月期は「評価中」でも、検討実態が説明で

きる体制を

2026年3月期の有報では、未適用の会計基準等に関する注記の対象として、新リース会計基準(企業会計基準第34号)等が引き続き中心になります。注記では「名称と概要」「適用予定日」「財務諸表への影響」を記載する必要があり、影響を「評価中」とする場合でも、検討状況を合理的に説明できる準備が重要です。早期適用の選択肢もあるため、契約棚卸し・影響試算・体制整備を早めに進めることが、開示品質の向上につながります。


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