おはようございます、神戸市中央区のfreee専門会計事務所の若手公認会計士・税理士の安田です。
不景気になると、会社員をリストラされた、もしくはリストラされそうな人に「会社を買いませんか?」という誘いが来ることがあるようです。
売られそうになるのはだいたい300万円程度の「まあ買えそうかなー」というくらいの金額の会社。
会社をリストラされる人に対して「この会社を買えばあなたも代表取締役社長ですよ」と言って自尊心をくすぐるような売り文句を言ってくるようです。
それまで会社で偉そうにしていた管理職の人なんかだと肩書に弱いでしょうから、血迷って買ってしまう可能性もあります。
ですが、300万円程度で売りに出される会社は絶対に買ってはいけません。
まず、
①税務申告がまともに行なわれているか怪しい
②決算書の売上高すら水増しされている可能性がある
③簿外負債(帳簿に載っていない負債)がある可能性が高い
などのリスクがあります。
会社の売買(M&A)がなされる際は、普通はデューデリジェンスという評価手続きが行なわれます。簡単に言うと、会計監査、税務調査のようなものです。
2006年の会社法改正で最低資本金制度が撤廃された理由の一つに、ITバブル崩壊の不景気でリストラされた人に起業を促そうという狙いがあったようです。
ただ、ズブの素人がいきなり社長業なんて出来ませんから、普通は失敗します。
不景気になっていく中、こういう詐欺まがいの行為が増えるでしょうから気を付けましょう。