おはようございます!代表の安田です。
中小企業経営強化税制は、中小企業が設備投資を行なう際に税制上の優遇措置を受けられる制度です。この制度は、設備投資を促進し、生産性向上や収益力強化を目的としており、適用対象は「A類型(生産性向上設備)」「B類型(収益力強化設備)」「C類型(デジタル化設備)」「D類型(経営資源集約化設備)」の4種類に分かれています。
令和7年度改正による変更点
令和7年度税制改正により、中小企業経営強化税制の適用期限が2年間延長されることになりました。しかし、C類型(デジタル化設備)は延長の対象外となり、令和7年3月31日をもって適用終了となります。
C類型(デジタル化設備)とは?
C類型に該当するデジタル化設備とは、以下の3つのいずれかの機能を持つ設備です。
遠隔操作(リモート管理等)
可視化(データ分析やリアルタイム監視)
自動制御化(AI・ロボット技術を活用した自動化システム)
これらの設備は、経済産業大臣の確認を受けた投資計画のもとで導入されることが要件となります。具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
工場や倉庫での在庫管理のためのテレワーク設備
製造工程の自動化を行なうロボット設備
建設業や物流業におけるIoTを活用した管理システム
C類型の適用期限と注意点
C類型の適用を受けるためには、令和7年3月31日までに設備取得および事業供用を完了する必要があります。たとえ同日までに経営力向上計画の認定を受けていたとしても、設備の取得が令和7年4月1日以降になってしまうと、C類型としての税制優遇措置を受けられなくなります。
その他の変更点(A・B・D類型)
令和7年度の改正では、A・B・D類型については令和9年3月31日まで適用期限が延長される予定です。また、B類型(収益力強化設備)については、適用要件の見直しと拡充措置が行われる見込みです。
中小企業経営者の対応策
C類型の適用を検討している事業者は、以下の点に留意する必要があります。
令和7年3月31日までに設備の取得と事業供用を完了させる
経営力向上計画の認定を早めに取得する
A・B・D類型の延長も視野に入れた設備投資計画を立てる
B類型の拡充に関する詳細を確認し、活用の可能性を検討する
まとめ
令和7年度改正により、中小企業経営強化税制のC類型(デジタル化設備)は適用期限を迎え、以降は対象外となります。一方、A・B・D類型については延長が予定されており、一部要件の緩和や拡充措置も行なわれます。デジタル化設備の導入を検討している企業は、令和7年3月31日までに対応を完了することが重要です。税制優遇を最大限活用するためにも、早めの準備が求められます。

Comments