おはようございます!代表の安田です。
企業会計基準委員会(ASBJ)は2024年7月16日に開催された第529回本委員会において、改正リース基準案の審議を行ない、適用開始時期を2027年4月1日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首からとすることを提案しました。
<改正リース基準の主な内容>
適用時期の提案
改正リース基準案第56項では、最終基準の公表から2年程度経過した後の4月1日から適用することが定められています。しかし、「最低でも3年程度の準備期間を設けるべき」との意見もあり、現状の審議状況を踏まえて、2027年4月1日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首から適用することが提案されました。
連結会社相互間の簡便的な取扱い
子会社のリース期間を解約不能期間に再リース期間を加えた期間で決定する案などが検討されましたが、リースの経済実態を忠実に反映させるという会計上の考え方に反するため採用は見送られました。
親会社が子会社における借手のリース期間を親会社の方針に従って決定することも検討されましたが、特別な定めがなくても実務上行なわれていると整理されました。
借地権の設定に係る権利金等の残存価額
権利金等の残存価額の設定を認めるか否かについて審議され、以下の案が提示されました:
残存価額の設定を認めない(公開草案と同様)
残存価額の設定を認める。ただし、借地権の承継が行われる可能性を見込むことや借手のリース期間の終了時に予想される譲渡価額を見積もることができない場合には、残存価額をゼロとみなすことができる
最終的に、残存価額の設定を認める案が採用されました。
<影響と準備>
改正リース基準の適用開始が2027年4月とされることで、企業は2年以上の準備期間を確保することができます。これにより、システム対応や内部プロセスの見直しが求められる企業にとっては、十分な準備期間が提供されることとなります。
<まとめ>
ASBJが提案した改正リース基準の適用開始時期は2027年4月です。この改正により、企業はリース取引に関する会計処理の見直しが求められます。企業はこの準備期間を活用し、適切な対応を進めることが重要です。
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