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社宅と一緒に家具も貸与

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 4 時間前
  • 読了時間: 2分

おはようございます!代表の安田です。


物価の上昇に伴い、従業員向けの社宅に家具や家電をセットで備え付ける企業が増えてきました。しかし、この「家具の貸与」、税務上は見過ごせない給与課税のリスクが潜んでいることをご存じでしょうか。


■ 社宅と家具は「別々に」課税判断が必要

社宅の貸与については、いわゆる「賃貸料相当額」の50%以上を従業員から受け取っていれば、その差額は給与課税されないという取扱いが広く知られています(所基通36-47)。

ところが、家具や家電といった付属設備についてはこのような非課税の特例はなく、受け取った賃料の多寡にかかわらず、差額部分は経済的利益として課税対象になる点に注意が必要です。


■ 経済的利益の算定方法:所有かリースかで異なる

家具や家電の貸与に伴う経済的利益は、その調達形態によって計算方法が異なります。


▼ 自社所有の場合:

  • 「減価償却費相当額(定額法)+維持管理費」等をもとに合理的に見積もる


▼ リース契約の場合:

  • 「リース料相当額」がそのまま経済的利益に

例えば、以下のようなケースが考えられます:

  • 社宅:賃貸料相当額 50,000円 → 従業員から家賃 30,000円(=50%以上)を徴収 → 課税なし

  • 家具:リース料相当額 25,000円 → 従業員から13,000円の賃料 → 差額12,000円が給与課税対象

このように、家具部分は必ず課税対象となりうることがポイントです。


■ 外国人社員だけの話ではない!

この取扱いは、国税庁の質疑応答事例では「外国人社員」を前提としていますが、日本人社員にも同様に適用されることが確認されています。したがって、全ての企業が自社の取扱いを見直す必要があります。


■ まとめ:社宅付き家具の「課税逃れ」は通用しない!

福利厚生の一環として、社宅や家具・家電を貸与するのは従業員満足度向上の一助になりますが、その裏で「見落とされやすい課税リスク」があります。

  • 家具の貸与は社宅と分けて課税判断

  • 家賃徴収が50%以上であっても家具には非課税特例はない

  • 経済的利益の計算は「所有かリースか」でルールが異なる



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