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税制改正)賃上げ税制は「縮小・整理」の段階へ
おはようございます!代表の安田です。 物価上昇や人手不足を背景に、近年強化されてきた賃上げ促進税制について、令和8年度税制改正では、制度全体を見直す方針が示されました。 今回の改正は、 賃上げ水準が一定程度定着してきたこと 租税特別措置は「真に必要なものに限定する」という政策方針 を踏まえたもので、企業規模によって影響が大きく異なる改正となっています。 ■改正の全体像 今回の見直しを一言でまとめると、「大企業・中堅企業向けは廃止、中小企業向けは縮小しつつ継続」です。 適用期限の整理 大企業向け:2026年(令和8年)3月31日までに開始する事業年度で終了 中堅企業向け:2027年(令和9年)3月31日までに開始する事業年度で終了 中小企業向け:2027年(令和9年)3月31日までに開始する事業年度まで適用(継続) 特に大企業・中堅企業にとっては「出口を意識した対応」が必須となります。 ■大企業向け賃上げ税制の見直しポイント 大企業向け制度は、適用期限をもって廃止されます。 これに伴い、 給与等の増加割合に応じた税額控除 教育訓練費の増加に係る上乗
安田 亮
2 日前


税制改正)企業グループ間取引の「書類保存義務」が新設
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、企業グループ内で行なわれる取引について、新たな書類保存義務(特例)が創設されることとなりました。 この改正は、大企業だけでなく中小企業を含むすべての内国法人が対象となり得る点で、実務への影響が非常に大きい内容です。 ■改正の背景ーグループ内取引の「実態把握」を重視 企業グループ内取引、とりわけシェアードコスト取引(研究開発、広告宣伝、ITシステム管理等の共通費用配賦)では、取引金額や配賦基準を恣意的に調整しやすいという課題がありました。実務上、 契約書や請求書は存在するが 「なぜその金額になるのか」が分かる資料がない というケースも少なくありません。 今回の改正は、取引内容と対価算定の合理性を後から検証できる状態にすることを目的としています。 ■制度の概要ー「特定取引」を行なった場合の新たな保存義務 内国法人が関連者との間で一定の 「特定取引」 を行なった場合、既存の帳簿書類に加えて、対価算定の根拠が分かる資料の取得・作成・保存が義務付けられます。 保存が求められる主な内容 資産又は役
安田 亮
5 日前


取適法が施行、勧告を受けると賃上げ税制が使えない?
おはようございます!代表の安田です。 令和8年1月1日から、中小受託取引適正化法(いわゆる「取適法」)が施行されました。 これは、従来の下請法を見直し、取引の適正化を一層進めることを目的とした法改正です。 一方で、企業実務において見落とされがちなのが、取適法違反による「勧告」を受けると、賃上げ促進税制を適用できなくなる可能性があるという点です。 本記事では、取適法の概要と、賃上げ促進税制との関係、実際にあった勧告事例を踏まえた注意点について、税理士の立場から解説します。 賃上げ促進税制と「パートナーシップ構築宣言」の関係 賃上げ促進税制には、 全企業向け 中堅企業向け などの区分があり、一定の賃上げ要件を満たす法人が税額控除等を受けられる制度です。 このうち、一定規模以上の企業が税制を適用するためには、「パートナーシップ構築宣言」を公表していることが要件となります。 ところが、この宣言を行っている企業が、取適法(旧下請法)に違反して勧告を受けた場合、宣言の掲載が取りやめられることがあります。 その結果、賃上げ要件を満たしていても、賃上げ促進税制を
安田 亮
1月23日


未払賞与に係る社会保険料はいつ損金算入できる?
おはようございます!代表の安田です。 決算対策として活用されることの多い「決算賞与(未払賞与)」ですが、賞与本体と社会保険料では、損金算入できるタイミングが異なる点に注意が必要です。 実務では「未払賞与を計上したのだから、社会保険料も同じ期で損金になるのでは?」という誤解が少なくありません。本記事では、未払賞与と社会保険料の損金算入時期の違いについて、法人税の基本的な考え方を税理士が分かりやすく解説します。 使用人賞与の原則的な損金算入時期 法人税において、使用人に対する賞与は、原則として実際に支払った日の属する事業年度で損金算入することとされています。そのため、決算日までに賞与を支給していない場合、原則論だけで考えると、翌期の損金となります。 未払賞与でも当期損金にできるケースとは 一定の要件を満たす「未払賞与」については、例外的に、支給額を通知した日の属する事業年度で損金算入することが認められています。 その要件は、主に次の3点です。 支給額を、各人別に、同時期に支給を受けるすべての使用人へ通知していること 通知した賞与を、決算日の翌日から1
安田 亮
1月19日


IT導入補助金を使った場合、圧縮記帳はできる?
おはようございます!代表の安田です。 業務効率化やDX推進のため、ITツールを導入する中小企業は年々増加しています。 その際に多く活用されているのがIT導入補助金ですが、「補助金を受けた場合、圧縮記帳はできるのか?」というご相談をいただくことが少なくありません。 実は、会計処理の方法によって圧縮記帳の可否が大きく異なります。本記事では、税理士の視点から実務上の注意点を解説します。 IT導入補助金とは? IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が労働生産性の向上を目的としてITツールを導入する際に、その費用の一部を国が補助する制度です。 近年の制度では、 通常枠 複数社連携IT導入枠 インボイス枠(インボイス対応類型/電子取引類型) セキュリティ対策推進枠 など、複数の枠が設けられており、一部の枠では大企業も対象となる点が特徴です。 圧縮記帳とはどのような制度か 法人が国や地方公共団体から補助金を受けて固定資産を取得または改良した場合には、一定の要件を満たすことで圧縮記帳(法人税法42条)を適用することができます。 圧縮記帳とは、 補助金相当額を
安田 亮
1月13日


国税庁がリース改正通達の趣旨説明を公表
おはようございます!代表の安田です。 2027年4月以後開始事業年度から、新リース会計基準の強制適用が始まります。これに合わせて法人税基本通達等も改正されており、2025年11月28日に国税庁が 「改正リース通達の趣旨説明」 を公表しました。 今回の趣旨説明は、 会計基準と税務の整合 税務上のリース資産の取得価額 会計リース期間と税務の「リース期間」の関係 フルペイアウト要件の税務上の扱い など、実務で迷いやすい論点を明確にするものです。 1.リース資産の取得価額 ― 会計の「使用権資産」とは別概念 改正法人税基本通達7-6-2-9では、税務上のリース資産の取得価額をリース期間中のリース料の合計額とすることが明確化されました。(※従来の「支払うべきリース料」から文言が変更) 趣旨説明では次の重要ポイントが示されています。 ✔ 使用権資産に含める「資産除去債務」は、リース資産の取得価額には含めない 会計基準では、使用権資産の取得原価に資産除去債務に対応する除去費用を加算します。 しかし税務では、 除去費用はリース料ではない リース資産を事業に供する
安田 亮
2025年12月30日


グループ法人間の寄附と「完全支配関係」の考え方
おはようございます!代表の安田です。 今回は、グループ法人間で寄附を行なう際に適用される「法人税の取扱い」について解説します。特にポイントとなるのは、「法人による完全支配関係」という要件です。 1. 完全支配関係とは? 法人税法では、グループ法人税制の一環として、完全支配関係にある法人間の寄附については課税関係を調整する仕組みが設けられています。 完全支配関係とは、 一の者(法人や個人)がある法人の株式を100%保有している場合(親子関係) その法人を通じて他法人を100%保有している場合(みなし直接支配) 兄弟関係にある法人同士が同じ親会社に100%支配されている場合 などが典型例です。 2. グループ法人間寄附の税務上の取扱い 完全支配関係にある内国法人同士で寄附が行なわれた場合は、次のように整理されます。 寄附を行なった法人:寄附金は損金に算入されない(損金不算入) 寄附を受けた法人:受け取った寄附金は益金に算入されない(益金不算入) つまり、グループ全体で見たときに課税関係が生じないよう調整されています。 3. 個人が関与する場合の注意点
安田 亮
2025年12月22日


新リース会計基準適用後の「取得価額」のズレに注意
おはようございます!代表の安田です。 本日は信リース基準適用後の会計と税務のズレについてのお話です。 1.新リース会計の導入で「使用権資産」が登場 2025年度から適用が始まった新リース会計基準では、借手側(リース利用者)は、原則として全てのリース取引について「使用権資産」と「リース負債」を貸借対照表に計上することになりました。 つまり、従来はオフバランスだった所有権移転外リース取引も、バランスシートに「資産」と「負債」が並ぶ形になります。 この会計上の「使用権資産」は、税務上も減価償却資産として扱われそうに見えますが、実は法人税法上では別の取扱いが定められています。 2.税務上は「リース資産」で処理 ― 会計との定義が異なる 法人税法上、リース資産は依然として「所有権移転外リース取引における原資産」として扱われます。つまり、税務上の減価償却は、従来どおり「リース期間定額法」によって計算します。 このとき基礎となるのが「リース資産の取得価額」ですが、その内容が会計上の「使用権資産の取得価額」と完全には一致しません。 国税庁の通達改正(法基通7-6
安田 亮
2025年12月12日


ファイナンス・リースの判定
おはようございます!代表の安田です。 新リース会計基準の導入により、リースとサービス部分を区分して会計処理するケースが増えています。しかし、税務上のファイナンス・リース(FL)判定では、従来と異なる注意点が生じています。 今回は、特に実務で判断が難しいフルペイアウト要件の判定方法についてわかりやすく解説します。 1.会計基準では「リース部分」と「サービス部分」に区分が原則 新リース会計基準では、契約にリースとサービスが混在する場合、次のように会計処理します。 リースを構成する部分 リースを構成しない部分(サービス部分) 契約対価は、それぞれの独立価格の比率に応じて配分します。 ただし借手は、あえて区分せず「全体をリース部分」として処理する選択も可能です。 2.税務上のFL判定も「区分後のリース部分」で判定する 税務上、ファイナンス・リース取引は、 解約不能要件 フルペイアウト要件 の両方を満たした場合に該当します(法人税法64の2)。 会計で区分している場合は、税務でも区分後の「リース部分」の金額でFL判定を行なうことになります。 3.フルペイア
安田 亮
2025年12月4日


オペレーティング・リースと短期前払費用
おはようございます!代表の安田です。 令和7年度税制改正により、「法人税法第53条」が新たに整備されました。 この条文は、オペレーティング・リース取引(いわゆる賃貸借取引)に関して、支払うリース料のうち「債務が確定した部分」について、各事業年度に損金算入できることを定めたものです。 これにより、「リース料はいつ損金にできるのか?」という実務上の判断に新しいルールが明示された形です。ただし、この改正によって、これまで多くの企業で活用していた「短期前払費用の特例」との関係に疑問を持つ声が上がっています。 1.そもそも「短期前払費用の特例」とは? 企業会計上、前払費用は「将来の期間に対応する費用」として、支払時点では資産計上するのが原則です(費用収益対応の原則)。 しかし、支払日から1年以内に提供を受ける役務に対して支払う前払費用で、かつ継続的に同様の処理を行なう場合には、支払時点で損金算入してもよいというのが「短期前払費用の特例」(法基通2-2-14)です。 たとえば、3月決算の会社が4月から翌年3月までの1年分のリース料を3月末に支払うケースでは、
安田 亮
2025年11月29日


税務調査でオンラインツールが本格導入へ
おはようございます!代表の安田です。 2025年11月10日、国税庁は 税務行政におけるオンラインツールの利用に関するQ&A(全18問) を公表しました。これにより、税務調査・行政指導等の場面で、オンラインを活用したコミュニケーションが本格化します。 当記事では、企業の経理担当者・税理士・個人事業主に向けて、押さえておきたいポイントをわかりやすく整理します。 1.対象となるオンラインツールと利用される場面 国税庁が利用するオンラインツールは次の4種類です。 インターネットメール(Outlook) Web会議システム(Microsoft Teams) オンラインストレージサービス(PrimeDrive) アンケート作成ツール(Microsoft Forms) 利用場面は幅広く、税務調査、行政指導、滞納整理、査察調査など多岐にわたります。 特に、2025年10月から金沢国税局・福岡国税局で先行導入されており、2026年3月以降は全国の国税局等で順次運用開始 予定です。 2.税務調査もオンライン化するが「納税者が希望しても対面になる場合あり」 オンライ
安田 亮
2025年11月28日


「経過リース期間定額法」適用には届出が必要
おはようございます!代表の安田です。 2025年度の税制改正(令和7年度改正)により、リース資産の償却に関するルールが大きく見直されました。特に、所有権移転外リースにおける残価保証額の取扱いが変わることで、これまで償却できなかった部分も含めた減価償却が可能になります。 そのための選択肢として新たに登場したのが「経過リース期間定額法」です。 今日はこの新しい償却方法の概要と、適用のために必要な届出について解説します。 ■従来の取扱い:残価保証額は償却できなかった これまで、所有権移転外リースの資産に設定される「残価保証額」は、リース期間定額法での減価償却の対象外とされていました。つまり、契約終了時の残価が保証されている分は償却できず、損金算入の対象から除外されていました。 ■新制度:残価保証額も償却対象に 令和9年4月1日以後に締結される所有権移転外リース契約については、残価保証額を控除せず、リース期間全体で均等償却することが可能になります。これにより、リース資産の「取得価額全体」を償却対象とすることができ、最終的には備忘価額まで償却できるようにな
安田 亮
2025年11月22日


適格合併における「事業関連性要件」
おはようございます!代表の安田です。 今回は、組織再編税制における「適格合併」の要件の一つである 事業関連性要件についてのお話です。中小企業やグループ法人においても重要な論点ですので、ぜひご参考ください。 1. 適格合併とは? 法人税法上、一定の要件を満たす合併は「適格合併」として取り扱われます。 適格合併に該当すれば、資産や負債の移転に伴う含み益を課税繰延べできるため、課税を回避できるメリットがあります。 ただし、適格要件を満たさない場合は「非適格合併」となり、移転資産に時価課税がされるため注意が必要です。 2. 事業関連性要件とは? 特に、支配関係のない法人間の合併では、 金銭等不交付要件 共同事業要件 の2つを満たす必要があります。 このうち共同事業要件の一部が「事業関連性要件」です。これは、 合併法人(存続法人)のいずれかの事業 と 被合併法人の「主要な事業」が、実態を備えたうえで相互に関連していること を求めるものです。 3. 「関連する事業」と認められる例 事業関連性要件では、「同種事業」である必要はなく、業態が異なっていても関連性が
安田 亮
2025年11月19日


税務調査のオンライン化
おはようございます!代表の安田です。 国税庁は2025年10月17日、税務調査や行政指導などの業務でオンラインツールを活用できる仕組みを全国的に導入する方針を公表しました。この取組みは、政府共通の業務基盤「ガバメントソリューションサービス(GSS)」の導入に伴うもので、法人・個人を問わず、すべての税目(法人税・消費税・所得税・相続税など)に対応しています。 すでに金沢国税局と福岡国税局では運用が始まっており、その他の国税局でも令和8年3月以降に順次拡大される予定です。 1.どんなオンラインツールが使えるのか? 国税庁の発表によると、以下のツールを必要に応じて利用できるようになります。 区分 ツール名 主な利用目的 メール連絡 インターネットメール 税務職員との基本的なやりとり Web会議 Microsoft Teams 税務調査や面談のオンライン実施 ファイル共有 PrimeDrive(オンラインストレージ) 大容量データ(帳簿・資料等)のやりとり 登録・同意 Microsoft Forms メールアドレス登録や同意事項の確認 これにより、これま
安田 亮
2025年11月16日


大企業向け令和8年度税制改正要望のポイント
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度に向けて各府省庁からの税制改正要望が出揃い、大企業に関係する重要な論点が浮かび上がってきました。本記事では、その中でも注目度の高い項目を整理しました。 1. 研究開発税制の見直し 経済産業省は、量子技術やAIといった 戦略技術領域を対象とする新類型「戦略技術領域型」 の創設を要望しています。 法人税額控除の上限を既存制度とは別枠で設ける 控除率のインセンティブ強化 繰越制度の導入 といった点が盛り込まれており、国際的なイノベーション競争を意識した制度設計となっています。 2. 投資促進税制の新設 「大胆な投資促進税制」 として、建物・機械設備・ソフトウェア等への投資について、5年間の時限措置で税額控除や即時償却を可能とする新制度が求められています。企業規模を問わず適用可能とされ、国内投資の活性化が狙いです。 加えて、カーボンニュートラル投資促進税制の延長や要件見直しも要望されており、脱炭素関連投資への後押しも継続する見込みです。 3. 組織再編税制(スピンオフ税制)の拡充 現在の「パーシャルスピンオ
安田 亮
2025年11月15日


中小企業経営強化税制「E類型」導入時の落とし穴
おはようございます!代表の安田です。 1.令和7年度改正で新設された「E類型」とは 令和7年度税制改正で、中小企業経営強化税制に新たに「E類型(経営規模拡大型)」が追加されました。E類型では、従来対象外であった建物も税制優遇の対象となるなど、適用範囲が広がっています。 ただし、このE類型には他の優遇制度との併用ができない重要な制約がある点に注意が必要です。 2.E類型と「30万円特例」「中小企業投資促進税制」は併用不可 多くの中小企業で利用されている次の2つの税制特例は、E類型と同一期間に適用できません。 制度名 内容 所得税・法人税上の根拠 少額減価償却資産の特例(30万円特例) 1個30万円未満の資産を全額損金算入 租税特別措置法第67条の5第1項 中小企業投資促進税制 設備投資額の特別償却や税額控除が可能 同法第42条の6第1項 国税庁の改正概要によると、E類型の認定を受けた経営力向上計画に記載した設備等については、上記2つの制度の対象から除外されると明示されています。 つまり、E類型の投資計画期間中に取得した資産については、「30万円特例
安田 亮
2025年11月14日


グループ通算制度の「承認申請書」は取り下げ可能?
おはようございます!代表の安田です。 2022年(令和4年)4月1日以後に開始する事業年度から導入されたグループ通算制度。 これは、従来の「連結納税制度」に代わる新しいグループ課税制度で、親会社と子会社など一定の関係にある法人を1つのグループとして税務上通算計算できる仕組みです。 制度を利用するには、事前に国税庁長官の承認(みなし承認)を受ける必要があります。このとき提出するのが「グループ通算制度の承認の申請書(以下、承認申請書)」です。 1.承認申請の基本ルール 通算制度を適用する場合、同じ通算グループに属する法人が全員連名で承認申請書を提出しなければなりません。提出先は、通算親法人となる会社の所轄税務署長を経由して国税庁長官宛てとされており、提出期限は以下の通りです。 🔹 提出期限:通算制度の適用を受けようとする最初の事業年度開始日の3か月前まで たとえば、3月決算の会社が令和9年3月期から通算制度を適用したい場合、提出期限は令和7年12月末までとなります。 2.承認申請書は「みなし承認」前なら取下げ可能 承認申請書を提出した後に、経営判断
安田 亮
2025年11月13日


下請法違反の「賃上げ促進税制」への影響
おはようございます!代表の安田です。 今回は、「下請法違反による賃上げ税制不適用リスク」について、実務的な観点から分かりやすく解説します。 1.賃上げ促進税制とは 賃上げ促進税制は、賃金の引上げや人材投資を行う企業に対して法人税の税額控除を認める制度です。令和7年度以降、「マルチステークホルダー方針の公表」が新たな適用要件となり、一定規模以上の企業は「パートナーシップ構築宣言」をポータルサイトに公表することが義務付けられています。 この宣言には、 従業員の賃上げ 取引先との公正な取引 地域・社会への配慮など、企業の共存共栄に向けた方針を明示することが求められます。 2.下請法違反で「税制適用除外」に 問題となるのは、このパートナーシップ構築宣言が「下請法違反」などを理由に掲載取りやめとなった場合です。 経済産業省の要請により掲載が停止されると、税制適用に必要な受理通知書が交付されず、当該事業年度での賃上げ税制適用ができなくなる仕組みです。 たとえば、以下のような行為が該当します。 下請代金の減額(下請法第4条第1項第3号) 返品の強要(同第4条第
安田 亮
2025年10月27日


CEV補助金と圧縮記帳の関係
おはようございます!代表の安田です。 近年、環境に優れた電気自動車やハイブリッド車の導入を検討される企業様が増えています。こうした車両の購入にあたっては、「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」を受けられるケースがあります。この補助金は税務上どのように取り扱うべきなのでしょうか。 1. CEV補助金とは? CEV補助金は、電気自動車や燃料電池車といった環境性能に優れた自動車を購入した場合に交付される国の補助金です。返還を要しないことが前提とされ、一定の保有期間(3~4年)を満たす必要があります。 2. 圧縮記帳制度の適用 法人税法第42条に規定される「国庫補助金等の圧縮記帳制度」は、補助金で取得した資産の購入価格から補助金相当額を控除し、課税を繰り延べる制度です。 CEV補助金については、以下の理由から圧縮記帳の対象となります。 「交付の条件に違反した場合には返還しなければならない」という一般的条件は、返還を要しないことの確定性を否定しないとされている よって、補助金は「返還を要しないことが確定したもの」と判断される...
安田 亮
2025年10月25日


改正リース税制のFLとOLの取扱い
おはようございます!代表の安田です。 2025年度の税制改正において、新リース会計基準を踏まえたリース税制の見直しが行われました。リース事業協会が解説を公表し、実務における整理が進められています。今回はその要点を税務の視点からご紹介します。 1. 会計と税務の基本的な位置づけ 新リース会計基準では、原則すべてのリース取引をオンバランス処理(使用権資産とリース債務の計上)することとなりました。一方、税務上は従来通り「ファイナンス・リース(FL)」と「オペレーティング・リース(OL)」に区分し、それぞれの取扱いが維持されています。 2. ファイナンス・リース(FL)の税務処理 原則、申告調整は不要 会計上の費用処理に基づき、そのまま損金算入が可能です 残価保証の取扱い 取得価額から控除せず、通常の減価償却を行う点が明確化されました 3. オペレーティング・リース(OL)の税務処理 申告調整が必要 会計上は使用権資産の減価償却費や利息相当額を計上しますが、税務上は認められません 損金算入できるのは「債務が確定した支払リース料」 新設された法人税法53条
安田 亮
2025年10月22日
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