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国税を分割で納付できる?e-Taxのダイレクト分割納付と事前相談の注意点を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 法人税、消費税、所得税などの納付時期に、資金繰りの都合で一括納付が難しくなることがあります。特に、売上の入金遅れ、大口取引先からの回収遅延、設備投資後の資金不足、想定以上の消費税納税などが重なると、納期限までに税金を全額納付できないケースもあります。 このような場合に検討できる手続きの一つが、e-Taxを利用した「ダイレクト分割納付」です。 ダイレクト分割納付とは、納期限を過ぎた国税について、税務署または国税局の徴収担当職員と事前に納付相談を行い、納付計画を立てたうえで、e-Tax上から複数回に分けて口座振替により納付する方法です。 これにより、税務署や金融機関の窓口に毎回出向かなくても、あらかじめ登録した納付予定日に、預貯金口座から分割納付を行なうことができます。 ただし、重要なのは、ダイレクト分割納付は「自由に分納できる制度」ではないという点です。納期限までに一括納付が困難な事情がある場合に、事前に税務署等へ相談し、納付計画を立てることが前提です。 事前相談をせずにe-Tax上で納付計画だけを登録しても、分割納付
安田 亮
6月3日


大法人の電子申告義務化とは?書面提出した場合の無申告加算税・青色申告取消しリスクを税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 法人税や消費税の申告は、現在、多くの法人がe-Taxで行なっています。 その中でも、資本金の額等が1億円を超える大法人などについては、単に「電子申告が便利」という話ではなく、法律上、電子申告が義務付けられています。 大法人が、電子申告義務化の対象となる申告書や添付書類を誤って書面で提出した場合、その書面申告は法令上有効な申告として扱われないことがあります。 その結果、無申告加算税や延滞税、納税証明書が交付されない、2期連続で期限後申告となる場合の青色申告承認取消しなど、思った以上に大きなリスクが生じます。 一方で、申告書や添付書類の一部を書面提出してしまった場合でも、「申告書の主要な部分」が申告期限内にe-Taxで提出されていれば、無申告加算税は課されない取扱いとされています。 もっとも、この「主要な部分」の具体的範囲は明示されていないため、実務上はすべての対象書類をe-Taxで提出することが大前提です。 本日は、大法人の電子申告義務化の対象法人・対象税目・対象書類、書面提出した場合のリスク、届出書未提出の場合、電子
安田 亮
6月1日


防衛特別法人税の納付書はどう書く?国税庁が示した納付手続と記載方法を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税・地方法人税に加えて、防衛特別法人税の申告・納付が必要になります。新しい税目が加わると、税額計算だけでなく、申告書や納付書の書き方も実務上の重要ポイントになります。 特に初年度は、「法人税の納付書に一緒に書いてよいのか」「税目番号は何を使うのか」「防衛特別法人税だけで納付書を作る必要があるのか」といった疑問が出やすいところです。 国税庁は先般、「防衛特別法人税に関する納付手続等について」を公表し、令和9年5月までの間における防衛特別法人税の納付方法等を示しました。資料では、防衛特別法人税は法人税や地方法人税と同様に、納付書の税目欄へ「防衛特別法人税」のみを記載することが示されています。つまり、法人税と併記して納付するのではなく、単独税目として扱う点に注意が必要です。 今回は、防衛特別法人税の納付手続と、納付書の記載方法について、税理士の視点からわかりやすく整理します。 防衛特別法人税とは? 防衛特別法人税は、令和7年度税制改正で創設された新しい税目です。令和8
安田 亮
6月1日


グループ通算制度では親法人が一括納付できる?ダイレクト納付の仕組みと実務上の注意点を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 令和4年4月1日以後開始事業年度から、従来の連結納税制度に代わり、グループ通算制度が始まっています。グループ通算制度は、100%グループ内の法人を対象に、損益通算など一定の調整を行なう制度です。 連結納税制度では、企業グループ全体を一つの納税単位として、親法人が法人税額等を申告・納付する仕組みでした。 一方、グループ通算制度では、原則として、通算グループ内の各法人がそれぞれ納税単位となり、各法人が個別に法人税額を計算し、申告・納付を行ないます。 ただし、実務上は、親法人がグループ内法人の申告・納付をまとめて管理したいケースが少なくありません。この点について、現在は、通算親法人が通算グループ内法人の法人税・地方法人税を、ダイレクト納付により一括納付できる仕組みが設けられています。 本日は、グループ通算制度における申告・納付の基本、親法人による一括申告・一括納付、ダイレクト納付の仕組み、実務上の注意点について解説します。 グループ通算制度とは グループ通算制度とは、完全支配関係のある企業グループ内の各法人を納税単位としつ
安田 亮
5月31日


完全子法人株式等の配当は源泉徴収不要|3分の1超保有の配当との違いを税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 法人が他の内国法人から配当を受け取る場合、従来は、配当の支払時に所得税等が源泉徴収されるのが一般的でした。 一方で、法人税では、一定の配当について受取配当等の益金不算入制度があります。 特に、完全子法人株式等や関連法人株式等に係る配当は、法人税上、益金不算入となる金額が大きくなります。 その結果、配当の支払時には源泉徴収されるものの、法人税申告で所得税額控除を行なうことで、還付金が発生するケースがありました。 こうした事務負担や還付手続の状況を踏まえ、令和4年度税制改正により、一定の内国法人が受け取る配当等について、源泉徴収を不要とする見直しが行われました。 この改正は、令和5年10月1日以後に支払を受けるべき配当等について適用されています。 令和4年度税制改正により、企業グループ内の配当等に係る源泉徴収制度を不要とする見直しが盛り込まれ、完全子法人株式等と、発行済株式等の3分の1超を保有する株式等に係る配当等が対象とされています。 本日は、完全子法人株式等に係る配当の源泉徴収不要制度、3分の1超保有株式等に係る配当
安田 亮
5月27日


防衛特別法人税の申告書が公表|別表一次葉一の追加と0円申告の注意点を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税申告実務に新たな税目として防衛特別法人税が加わります。これに伴い、法人税申告書の様式も変更されることになりました。 国税庁は令和8年5月8日、「法人税申告書別表一等の記載項目の追加等について」を公表しました。これは、防衛特別法人税の適用開始に合わせ、法人税申告書別表一に新たな記載欄を追加する内容です。具体的には、令和8年4月1日以後終了事業年度等分の別表一の次葉一に、防衛特別法人税額の計算欄が追加されています。 今回は、防衛特別法人税の基本的な仕組みと、新しい申告書様式で注意すべきポイントを、税理士の視点から整理して解説します。 防衛特別法人税とは? 防衛特別法人税は、令和8年4月1日以後に開始する各事業年度から適用される新しい税目です。防衛特別法人税の課税対象は、各課税事業年度の基準法人税額とされています。これは、所得税額控除等の適用前の法人税額を基礎とするものです。 税額は、基準法人税額から基礎控除額を差し引いた課税標準法人税額に、税率4%を乗じて計算します。基礎
安田 亮
5月25日


法人が詐欺被害にあった場合の税務処理は? 損失計上と貸倒損失を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 企業活動を行なっていると、取引先の倒産や売掛金の未回収だけでなく、詐欺などの不法行為により大きな損害を受けることがあります。 たとえば、実在する土地所有者になりすました人物から不動産を購入してしまう、いわゆる地面師詐欺のようなケースです。法人がこのような詐欺被害にあった場合、会計上・税務上どのように処理すべきかは非常に重要な問題です。 実務では、次のような相談を受けることがあります。 詐欺被害で失った金額は、すぐに損金にできるのか 損害賠償請求権を取得した場合、益金も計上する必要があるのか 犯人から回収できない場合、貸倒損失にできるのか 損害賠償金を実際に受け取るまで益金にしない方法はあるのか 詐欺被害は、通常の売掛金回収不能とは異なり、損害損失、損害賠償請求権、貸倒損失が複雑に関係します。詐欺被害と貸倒損失の法人税処理について整理されています。 今回は、法人が詐欺被害にあった場合の税務処理について、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.詐欺被害による損失は損金になる 法人が詐欺などの不法行為により損害を受け
安田 亮
5月22日


金商法改正法案の「特定暗号資産」と税法上の「特定暗号資産」は別物?分離課税・開示規制の違いを公認会計士が解説
おはようございます!代表の安田です。 2026年4月、政府は金融商品取引法の改正法案を国会に提出し、暗号資産の一部を「特定暗号資産」として定義したうえで、その他の暗号資産と異なる規制を課す方向を示しました。一方、税制面でも、2028年1月1日開始を想定して、一定の暗号資産について総合課税から一律20%の分離課税へ見直す方向が示されています。 ここで実務上、非常に誤解しやすいのが、金商法改正法案の「特定暗号資産」と、租税特別措置法上の「特定暗号資産」は、同じ意味ではないという点です。 本日は、公認会計士の立場から、この「名前は同じでも範囲が違う」論点を中心に、会計・税務・開示実務で押さえておきたいポイントを整理します。 1. まず結論:金商法と税法で「特定暗号資産」の範囲は異なる 今回の金商法改正法案で定義される「特定暗号資産」と、税法上の「特定暗号資産」は異なる範囲である点に注意が必要です。 金商法改正法案では、発行者がいる暗号資産を「特定暗号資産」と定義し、それ以外の暗号資産と区別して規制するとされています。 これに対し、税法上の「特定暗号資産
安田 亮
5月20日


法人設立届出の添付書類は省略できる? ワンストップサービスと税務署・自治体の違いを税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 会社を設立した直後は、登記、税務署への届出、都道府県・市区町村への届出、社会保険関係、労働保険関係など、さまざまな手続きが必要になります。 その中でも、税務手続きとしてまず確認したいのが法人設立届出です。 実務では、次のような相談をよく受けます。 会社を設立したら、どこに法人設立届出を出す必要があるのか 税務署と自治体で添付書類は同じなのか 定款や登記事項証明書は必ず添付しなければならないのか 法人設立ワンストップサービスを使うと添付書類を省略できるのか 法人設立届出は、提出先や提出方法によって添付書類の扱いが異なるため、起業直後の方が迷いやすい手続きです。 今回は、法人設立時に必要となる法人設立届出の提出先、添付書類、法人設立ワンストップサービスを利用する場合の注意点について、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.法人を設立したら法人設立届出が必要 新たに法人を設立した場合、法人は税務署や自治体に対して、設立したことを届け出る必要があります。この届出により、税務署や自治体は、その法人がいつ設立され、どこに本
安田 亮
5月19日


【令和8年度税制改正】関連者間取引の「みなし規定」とは?非関連者を介した取引でも書類保存が必要になるケースを解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正で創設された「関連者間取引に係る書類の整理保存の特例」は、企業グループ内の法人間取引について、対価の額の算定根拠などを明らかにする書類の保存を求める制度です。 対象は基本的に、持株関係や実質的支配関係などがある関連者との取引ですが、実務上さらに注意したいのが、非関連者を介した取引でも対象になる“みなし規定”が設けられている点です。 つまり、「相手先が直接の関連者ではないから安心」とは言えません。取引の流れや契約関係によっては、非関連者との取引も、税務上は関連者間取引として扱われ、書類保存義務が生じる可能性があります。 本記事では、公認会計士の視点から、この“みなし規定”の考え方と、実務で見落としやすいポイントを整理します。 1. まず前提:関連者間取引に係る書類保存特例とは? この特例は、企業グループ内の法人間で行なわれる取引の実態解明を目的とした制度です。青色申告法人が、関連者から 工業所有権等の譲渡・貸付け 経営管理など一定の役務提供 を受けた場合に、法令上保存すべき書類に対価の額の算定
安田 亮
5月19日


資本的支出と修繕費の違いとは? 法人税で損金算入できる判断基準を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 会社が建物、機械装置、車両、ソフトウェアなどを使用していると、定期的な修理や部品交換、改良工事が必要になります。 このとき、経理処理でよく問題になるのが、その支出を修繕費として一括で損金算入できるのか、それとも資本的支出として固定資産に計上し、減価償却する必要があるのかという点です。 実務では、次のような相談をよく受けます。 建物の外壁塗装は修繕費でよいのか 機械の部品交換は資本的支出になるのか ソフトウェアのプログラム修正費用は一括で経費にできるのか LEDランプへの交換費用は修繕費になるのか」「60万円未満なら修繕費にできると聞いたが本当か 資本的支出と修繕費の判断を誤ると、法人税の所得計算に大きく影響します。修繕費であれば支出した事業年度に損金算入できますが、資本的支出であれば固定資産として計上し、耐用年数にわたって減価償却することになります。 今回は、法人税実務で重要な資本的支出と修繕費の判断基準について、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.資本的支出とは 税務上の資本的支出とは、法人が所有する固定
安田 亮
5月18日


インボイス経過措置の7割控除で法人税処理はどう変わる?令和8年度改正後の消費税経理通達を解説
おはようございます!代表の安田です。 インボイス制度が始まって以降、免税事業者等からの仕入れに関する仕入税額控除の経過措置は、消費税実務だけでなく、法人税の経理処理にも影響する重要テーマになっています。 特に税抜経理方式を採用している法人では、「控除できる消費税相当額」と「控除できない部分」をどう会計・税務処理するかで、申告実務に差が出ます。 令和8年度改正により、免税事業者などインボイス発行事業者以外の者からの課税仕入れについて認められている経過措置は2年間延長される一方、控除可能割合は7割・5割・3割へ段階的に引き下げられます。 その結果、令和8年10月1日からは80%控除ではなく70%控除になります。さらに、法人税の取扱いを定める消費税経理通達の考え方は改正後も従前どおり維持される方向で、控除対象とならない部分は取引対価の額に含めて処理する必要があるとされています。 今回は、この改正内容と、税抜経理方式を採用する法人が押さえておきたい法人税処理のポイントを整理します。 まず押さえたい改正の全体像 今回の改正では、インボイス制度導入時に設けら
安田 亮
5月17日


災害備蓄品はいつ経費にできる? 非常食・ヘルメット・毛布の損金算入時期を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 近年、地震、台風、豪雨などの自然災害が全国各地で発生しています。そのため、企業でも従業員の安全確保や帰宅困難者対策のため、非常用食料品、飲料水、ヘルメット、毛布、簡易トイレ、懐中電灯などを備蓄するケースが増えています。 実務では、次のような相談を受けることがあります。 災害用の非常食は、買った時に経費にしてよいのか まだ使っていない備蓄品は棚卸資産として資産計上すべきか ヘルメットや毛布は減価償却資産になるのか 防災用品をまとめて購入した場合、いつ損金算入できるのか 災害備蓄品は、通常の消耗品や在庫商品とは少し考え方が異なります。特に、長期保存用の非常食については、実際に食べた時ではなく、備蓄した時点で損金算入できる点が重要です。 今回は、会社が災害対策として購入した非常用食料品、ヘルメット、毛布などの税務処理について、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.災害備蓄品を購入する会社が増えている 東日本大震災以降、企業の防災意識は大きく高まりました。 東京都で帰宅困難者対策条例が施行されたことをきっかけに、従業
安田 亮
5月16日


単発取引でも形式上の貸倒れは使える? 売掛金の貸倒損失を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 売掛金の回収ができない場合、会社としては貸倒損失として処理できるかどうかを検討することになります。ただし、税務上の貸倒損失は、単に「回収できそうにない」というだけで自由に損金算入できるものではありません。 特に実務で迷いやすいのが、形式上の貸倒れです。 たとえば、次のような相談があります。 1回だけ販売した相手から代金を回収できない場合、形式上の貸倒れを使えるのか 通信販売やECサイトの未回収債権は、単発取引でも貸倒処理できるのか 1年以上経過の起算日はいつになるのか 形式上の貸倒れでは備忘価額を残す必要があるのか 形式上の貸倒れは、実務上よく使われる貸倒損失の基準ですが、継続的取引か単発取引かによって取扱いが変わるため注意が必要です。 今回は、単発取引でも形式上の貸倒れを適用できるのかについて、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.形式上の貸倒れとは 税務上、貸倒損失として計上できる基準の一つに形式上の貸倒れがあります。 形式上の貸倒れについて、債務者の資産状況等の悪化による取引停止時から1年以上経過した場
安田 亮
5月14日


マンション屋上のアンテナ設置料は課税対象? 管理組合の収益事業を税理士が解説
こんにちは!代表の安田です。 マンション管理組合では、共用部分の活用により収入を得ることがあります。その代表例の一つが、マンション屋上に携帯電話会社のアンテナ基地局を設置させ、その対価としてアンテナ設置料や屋上賃貸料を受け取るケースです。 管理組合としては、得た収入を修繕積立金や管理費会計に充てるため、「区分所有者に分配していないので課税されないのではないか」「管理組合は法人ではないから法人税は関係ないのではないか」と考えることもあるでしょう。 しかし、税務上は注意が必要です。 マンション管理組合が携帯電話会社に屋上の一部を賃貸し、アンテナ設置料収入を得ていた事案について、東京高裁が、管理組合側の控訴を棄却し、法人税法上の収益事業に該当すると判断した裁判例が紹介されています。 今回は、マンション管理組合が受け取るアンテナ設置料収入の法人税課税について、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.マンション管理組合にも法人税がかかることがある マンション管理組合は、株式会社のような法人とは異なります。そのため、一般の方から見ると、法人税とは無関係
安田 亮
5月13日


【令和8年4月開始】関連者間取引の「書類保存特例」詳細が判明|申告期限までに根拠資料を準備しないと青色取消リスクも
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正で創設された「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」について、改正法人税法施行規則により詳細が明確化されました。これにより、内国法人(青色申告法人)は、関連者との一定取引で、契約書等に支払額の算定根拠などの記載が不足している場合、不足事項を明らかにする書類を取得・作成して保存する必要があります。 特に実務で重要なのは、対象となる事業年度が令和8年4月1日以後開始事業年度である点に加え、保存すべき書類は確定申告期限(延長時は延長期限)までに準備が必要という点です。「後で整える」では間に合わない制度設計であり、グループ内取引(無形資産・シェアードコスト等)が多い企業ほど早期対応が求められます。 本記事では、公認会計士の視点から、制度の対象・必要書類・期限・実務対応のポイントを整理します。 1. 制度の全体像:契約書等に“算定根拠”がない場合に補完書類が必要 本特例は、青色申告法人が関連者との間で一定の取引を行なった場合に、注文書・契約書・見積書などの「取引関連書類」に、対価の額の明細や計算方
安田 亮
5月13日


FAXは電子取引に該当する? 電子帳簿保存法における保存方法を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 電子帳簿保存法への対応が本格化してから、企業の経理現場では「この取引は電子取引に当たるのか」という確認が以前にも増して重要になっています。 特に、いまでも実務で使われることの多いFAXについては、判断に迷う会社が少なくありません。 たとえば、次のような疑問がよくあります。 FAXで届いた請求書は電子取引なのか 紙で出力して保存していれば問題ないのか 複合機のFAX機能を使っている場合はどうなるのか ペーパーレスFAXは電子保存が必要なのか このテーマは、見た目が同じFAXでも、機器の機能と実際の運用方法によって結論が変わるため、誤解が起こりやすい分野です。添付資料でも、電子取引制度とFAXの関係がコンパクトに整理されています。 今回は、FAXは電子取引に該当するのかという論点について、電子帳簿保存法の実務を踏まえて、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.まず確認したい「電子取引」の基本 改正後の電子取引制度では、電子取引を行なった場合、原則として電子データでの保存が義務付けられるとされています。令和4
安田 亮
5月12日


国税庁が源泉徴収票のみなし提出特例Q&Aを公表|電子的提出義務と合計表の取扱いを解説
おはようございます!代表の安田です。 年末調整や法定調書の実務に関わる事業者にとって、源泉徴収票の提出方法の見直しは見逃せないテーマです。とくに、令和9年1月以後は、一定の場合に税務署へ給与所得の源泉徴収票を別途提出しなくてよくなるため、給与実務の流れそのものが変わる可能性があります。 今回、国税庁は「源泉徴収票(給与所得・公的年金等)のみなし提出の特例に関するQ&A」を公表しました。このQ&Aでは全16問にわたり、中途退職者に係る適用関係、法定調書の電子的提出義務の判定方法、法定調書合計表の取扱いなど、実務上気になりやすい論点が整理されています。 今回は、このQ&Aの内容を踏まえ、事業者が押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。 みなし提出特例とは何か まず前提として、源泉徴収票のみなし提出の特例とは、一定の要件を満たした給与支払報告書または公的年金等支払報告書を市区町村長に提出した場合に、税務署へ源泉徴収票を提出したものとみなす制度です。この特例は令和5年度改正で創設され、令和9年1月1日以後に提出すべき令和8年分以後の給与所得の源
安田 亮
5月12日


合同会社が事前確定届出給与を支給するときの注意点|業務執行社員の職務執行開始日をどう考えるか
おはようございます!代表の安田です。 役員給与の損金算入を考えるうえで、事前確定届出給与は非常に重要な制度です。特に、利益連動ではなく、あらかじめ支給時期と金額を定めた役員給与を適正に損金処理したい場合には、事前確定届出給与のルールを正確に理解しておく必要があります。 もっとも、実務では株式会社を前提に考えてしまい、合同会社でも同じ感覚で処理できると思われがちです。しかし、合同会社が業務執行社員に事前確定届出給与を支給する場合には、株式会社ではあまり問題にならない論点があります。特に重要なのが、「職務の執行の開始の日」をどう明らかにするかという点です。 今回は、合同会社における事前確定届出給与の実務上の注意点について、税理士の視点から整理して解説します。 事前確定届出給与とは何か 事前確定届出給与とは、役員に対して支給する給与のうち、あらかじめ支給時期と支給額を定め、所定の届出を行うことで損金算入が認められる給与です。中小企業やオーナー会社では、役員賞与に近い性質の支給を適正に損金処理したい場面で検討されることが多い制度です。...
安田 亮
5月11日


接待を受けるための旅費は交際費? 取引先主催の懇親会に参加する費用を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 取引先との関係を深めるため、懇親会や祝賀会、開店記念パーティーなどに役員や従業員が参加することは珍しくありません。その際、会社では参加者の交通費や宿泊費、タクシー代などを負担することがあります。 ここで経理担当者が迷いやすいのが、その費用を交際費等として処理すべきかどうかです。 特に、次のような疑問は実務でよく出てきます。 取引先が主催する懇親会に参加するための旅費は交際費なのか 自社が接待したわけではなく、接待を受けに行った場合でも交際費になるのか 懇親会に持参した手土産代はどう扱うのか 少人数の会食で、どちらが主催か曖昧な場合はどう判断するのか 交際費等は損金算入制限があるため、処理を誤ると法人税の申告にも影響します。 今回は、接待を受けるために支出する旅費等は交際費等に該当するのかについて、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.交際費等は「何のための支出か」が重要 法人税の実務では、取引先との飲食、贈答、接待、供応などに関する支出は、まず交際費等に該当するかを確認します。 ただし、単に懇親会や接
安田 亮
5月7日
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