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接待を受けるための旅費は交際費? 取引先主催の懇親会に参加する費用を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 取引先との関係を深めるため、懇親会や祝賀会、開店記念パーティーなどに役員や従業員が参加することは珍しくありません。その際、会社では参加者の交通費や宿泊費、タクシー代などを負担することがあります。 ここで経理担当者が迷いやすいのが、その費用を交際費等として処理すべきかどうかです。 特に、次のような疑問は実務でよく出てきます。 取引先が主催する懇親会に参加するための旅費は交際費なのか 自社が接待したわけではなく、接待を受けに行った場合でも交際費になるのか 懇親会に持参した手土産代はどう扱うのか 少人数の会食で、どちらが主催か曖昧な場合はどう判断するのか 交際費等は損金算入制限があるため、処理を誤ると法人税の申告にも影響します。 今回は、接待を受けるために支出する旅費等は交際費等に該当するのかについて、税理士の視点からわかりやすく解説します。 1.交際費等は「何のための支出か」が重要 法人税の実務では、取引先との飲食、贈答、接待、供応などに関する支出は、まず交際費等に該当するかを確認します。 ただし、単に懇親会や接
安田 亮
5月7日


マイニング用PCは少額減価償却資産になる? 判定単位と10万円基準を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 仮想通貨のマイニング事業では、PCやグラフィックボードを複数台、あるいは大量に購入することがあります。このとき、税務上よく問題になるのが、「少額の減価償却資産として一時に損金算入できるのか」という点です。 特に、マイニング用設備では、1台ごとの金額はそれほど高額でなくても、全体の購入総額は大きくなりやすいため、「まとめて購入した以上、全体で判定するのではないか」と考えてしまうケースがあります。 しかし、少額の減価償却資産の判定は、単純に請求書全体の総額で決まるわけではありません。実務では、どこまでを1単位として取得価額を判定するかが非常に重要になります。 今回は、マイニング用に購入したPC・グラフィックボードと少額減価償却資産の判定単位について、実務上の考え方を整理します。 1.少額の減価償却資産は「10万円未満」が一つの基準 法人税法上、事業年度内に事業の用に供した減価償却資産については、取得価額が10万円未満のものなど一定の要件を満たせば、その事業供用年度に損金経理をすることで、一時に損金算入できる取扱い
安田 亮
4月30日


ロボットの耐用年数は何年? 産業用ロボットと接客ロボットの減価償却を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 近年は、製造現場で使う産業用ロボットだけでなく、受付や案内、販売促進、接客補助などに使うコミュニケーションロボットを導入する企業も増えてきました。AIを活用した対話型ロボットや移動型ロボットは、業務効率化や人手不足対策の一環として注目されています。 一方で、法人がロボットを購入したときに実務上よく問題になるのが、「このロボットの耐用年数は何年になるのか」という点です。ロボットという言葉から一律に同じ資産区分を想像しがちですが、税務上はロボットの種類や使い方によって取扱いが異なります。 今回は、ロボットの耐用年数の考え方について、産業用ロボットとコミュニケーションロボットに分けて整理します。 1.ロボットの耐用年数は一律ではない 「ロボット」と聞くと、ひとつの資産区分で処理するように思えるかもしれません。しかし、税務上はロボットという名前だけで耐用年数が決まるわけではなく、どのような用途のロボットなのか、どの資産区分に該当するのかによって判断します。 特に実務では、次の2つを区別して考えることが重要です。 生産
安田 亮
4月29日


法人税申告前の自主点検が重要|国税庁の「申告書確認表」と「自主監査」の活用ポイント
おはようございます!代表の安田です。 3月決算法人では、決算確定後から申告期限までの限られた期間に、法人税・地方法人税・消費税など多くの税務対応を進めなければなりません。 この時期は、別表作成、添付書類の確認、税額計算の見直しなど作業が重なり、申告直前のミスが起こりやすくなります。 実際、申告書を提出した後で誤りに気づくと、修正申告や更正の請求が必要になることがあります。こうした事後対応は手間もかかり、場合によっては社内説明や追加資料の準備も必要になるため、できるだけ避けたいところです。 提出前の確認手段として国税庁公表の2つの自主点検用資料の活用が考えられます。 今回は、法人税申告の精度を高めるために活用したい、「申告書確認表」と「大規模法人における税務上の要注意項目確認表」について、実務の視点から整理して解説します。 申告書提出前の自主点検がなぜ重要なのか 法人税申告では、単純な計算誤りだけでなく、添付書類の漏れ、税制改正の反映漏れ、申告調整の見落としといったミスも起こりやすいものです。特に決算月が集中する時期は、社内経理担当者も税理士事務所
安田 亮
4月29日


オフィスの間仕切り撤去費用は資産計上? 損金処理? 税務上の考え方を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 オフィスの移転や増床、部門再編、フリーアドレス化などに伴い、社内レイアウトを見直す企業は少なくありません。その際によく発生するのが、既存の間仕切りを撤去し、新しい間仕切りを設置する工事です。 このような場面で経理実務上よく問題になるのが、「古い間仕切りの撤去費用は、新しい間仕切りの取得価額に含めるべきか」それとも「当期の費用として損金処理してよいのか」という点です。 一見すると、新しいレイアウトを完成させるために必要な支出である以上、新しい間仕切りの取得価額に含めるべきにも思えます。しかし、税務上は必ずしもそのようには扱いません。 今回は、オフィスの間仕切り撤去費用の税務処理について、実務上の考え方をわかりやすく整理します。 1.古い間仕切りの撤去費用は、新しい間仕切りの取得価額に含めない オフィスのレイアウト変更にあたり、現在の間仕切りを撤去し、新たに購入した間仕切りで内部を再区画するケースについて、古い間仕切りの撤去費用は、新たに購入した間仕切りの取得価額に算入しないと示されています。...
安田 亮
4月26日


パーティーの飲食費は交際費になる? 10,000円基準の判定方法を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 取引先との会食だけでなく、同業者団体のパーティーや懇親会、各種交流会に社員が参加する機会は少なくありません。このような場面で実務上よく問題になるのが、その飲食費が交際費等に該当するのか、それとも10,000円基準により交際費等から除外できるのかという点です。 特に、パーティー形式の会合では、主催者が一律の参加費を設定していても、実際の料理内容や会場のグレード、参加人数の把握状況によって、経理処理に迷うことがあります。また、参加者ごとに負担額が違うケースもあり、「自社が支払った金額が10,000円を超えているから交際費になるのではないか」と判断してしまうこともあります。 しかし、交際費の10,000円基準は、単純に会社が負担した金額だけで判定するものではないため、正しい考え方を押さえておくことが大切です。 今回は、パーティーの飲食費と交際費の関係について、税務上の10,000円基準を中心に実務対応のポイントを解説します。 1.パーティーの飲食費は「1人当たり」で判定するのが原則 交際費等から除外できるかどうかを
安田 亮
4月25日


就活生に自社製品を配布した場合の勘定科目は? 交際費ではなく広告宣伝費となる考え方を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 採用活動の場面では、会社説明会やインターンシップ、採用イベントなどで、就活生に対して自社製品を配布するケースがあります。また、選考後に不採用となった学生に対し、お礼や企業PRの意味を込めて自社製品を送るような対応を検討する企業もあるかもしれません。 このようなとき、経理処理で迷いやすいのが、その費用を「交際費等」として処理すべきか、それとも「広告宣伝費」として処理できるのかという点です。 物品を贈与している以上、「相手に何かを渡しているのだから交際費ではないか」と考えたくなる場面もあります。しかし、税務上は、誰に対して、どのような目的で支出しているかによって判断が分かれます。 今回は、就活生に対する自社製品の配布や送付にかかる費用の税務上の考え方について、実務目線で整理します。 1.就活生への自社製品の贈与は、原則として広告宣伝費 会社説明会場などで就活生に自社製品を配布したり、不採用となった学生にメッセージを添えて自社製品を送付したりするケースについて、これらに要した費用は「交際費等」には該当せず、「広告宣
安田 亮
4月23日


関連者間取引の書類保存特例に要注意|特定事項記載書類の未保存で青色申告取消し・推計課税の可能性も
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、グループ内取引や親子会社間取引に関する新ルールとして、「関連者間取引に係る書類の整理保存の特例」が創設されました。親会社からの技術指導、経営支援、ノウハウ提供、工業所有権等の貸付けなど、実務でよく見られる関連者間取引について、契約書や請求書だけでは足りず、必要に応じて補完資料の保存まで求められる制度です。 この改正で特に注意したいのは、単なる文書管理の話にとどまらない点です。添付資料によると、特定事項記載書類が保存されていない場合、青色申告の承認取消事由に該当し得るとされており、さらに、青色申告の承認が取り消されて白色申告法人になった場合には、推計課税の対象となる可能性があります。 今回は、この新しい書類保存特例について、実務上の誤解が生じやすい「損金否認との違い」も含めて整理して解説します。 関連者間取引の書類保存特例とは? この特例は、内国法人が関連者との間で行なう一定の取引について、契約書や領収書などの保存義務書類に必要事項の記載がない場合に、その不足事項を明らかにする書類の取得
安田 亮
4月23日


グループ間取引の書類保存特例とローカルファイルの関係とは?令和8年度改正の実務対応を解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、企業グループ内で行なう一定の取引について、新たな書類保存ルールが設けられる予定です。親子会社間や関連会社間で、無形資産の譲渡・貸付けや技術指導などの役務提供を行っている企業にとっては、契約書や社内資料の整備がこれまで以上に重要になります。 今回の改正で注目されているのが、企業グループ間の取引に係る書類保存の特例です。この特例では、契約書などの取引関連書類に、対価の額を算定するために必要な事項の記載や記録がない場合、その内容を明らかにする補完書類等を取得または作成し、保存することが求められます。補完書類等の保存がない場合には、青色申告の承認取消事由等に該当し得るとされており、軽く見てよい制度ではありません。 一方で、国際税務に対応している企業では、すでに移転価格税制のローカルファイルを作成・保存しているケースもあります。そこで実務上気になるのが、「ローカルファイルがあるなら、今回の新特例でも別途書類を作る必要があるのか」という点です。 新しい書類保存特例とは何か 今回の特例は、内国法人が
安田 亮
4月12日


防衛特別法人税とは?別表一次葉一の提出漏れと加算税の取扱いを税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和7年度税制改正により、新たに防衛特別法人税が創設されました。 この制度は、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用される予定で、今後の法人税申告実務に新たな確認項目を加えるものになります。防衛特別法人税は原則としてすべての法人に申告義務があるため、たとえ納付税額が生じない場合でも、申告上は注意が必要です。 特に実務で気をつけたいのが、申告書様式の変更です。 防衛特別法人税の計算欄は、法人税等の申告書である別表一の「次葉一」として追加される予定で、今後は別表一の初葉に加えて次葉一・次葉二という構成になります。 今回は、防衛特別法人税の基本と、別表一次葉一の提出漏れがあった場合の取扱いについて、税理士の視点からわかりやすく解説します。 防衛特別法人税とは何か 防衛特別法人税は、一定の法人税額を基礎に課される新税です。資料によれば、課税の対象は各課税事業年度の基準法人税額であり、これは所得税額控除や外国税額控除等の適用前の法人税額を指します。そこから基礎控除額年500万円を差し引いた課税標準法人税額に、税
安田 亮
4月10日


賃上げ税制が廃止されても給与等支給額の計算は必要?大企業の実務対応を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、大企業向けの賃上げ促進税制について大きな見直しが行われます。具体的には、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、大企業向けの措置が廃止されることになりました。これにより、大企業では「もう賃上げ税制の計算は不要になる」と考えたくなるかもしれません。 しかし、実務はそれほど単純ではありません。 賃上げ促進税制そのものは使えなくなっても、継続雇用者給与等支給額の計算は、他の税制を適用する場面で引き続き必要になるケースがあります。つまり、「賃上げ税制が廃止された=給与等支給額の検証も不要」とは言えないのです。 今回は、令和8年度改正における賃上げ税制の廃止と、その後も残る給与等支給額計算の実務について、税理士の視点から整理して解説します。 大企業向け賃上げ促進税制はどう変わるのか 資料によると、令和8年度改正により、令和8年4月1日以後開始事業年度から、大企業向けの賃上げ促進税制が廃止されます。 ここでいう大企業向け措置の廃止は、単に税額控除の縮小ではなく、制度自体が適用できなくなるという
安田 亮
4月9日


グループ間取引の「書類保存特例」とは?シェアードコスト等の実態確認に備える実務ポイント
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正で、企業グループ内取引に関する新しいルールとして「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」が創設されます。これは、関連者との一定取引について、支払額の算定根拠などが請求書・契約書等に十分記載されていない場合、不足情報を補う書類の取得・作成・保存を義務付けるものです。 ここで重要なのは、この特例が取引価格の妥当性(高い/安い)を直接問う制度ではなく、取引実態を客観的に確認することが目的とされている点です。 一方で、保存が不十分だと青色申告の承認取消事由等に該当し得るため、企業側(特に支払側)は早期の体制整備が不可欠になります。 本日は、制度の概要と、実務で準備すべきポイントをわかりやすく解説します。 1. いつから対象?適用開始は「令和8年4月1日以後」の関連者取引 本特例は、令和8年4月1日以後に行なわれる関連者との取引が対象となります。 グループ内取引は毎月・毎期継続するものが多いため、「制度開始後に慌てる」のではなく、2026年4月に間に合うように事前に棚卸ししておくのが現実的です。
安田 亮
4月7日


令和8年度改正 少額減価償却資産の特例は「事業年度」ではなく「取得日」で40万円基準に切替
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正大綱では、中小企業者等が使える少額減価償却資産の特例について、対象資産の取得価額基準を30万円未満から40万円未満へ引き上げる方針が示されました。今回のポイントは、基準の切替が「施行日以後に開始する事業年度」ではなく、施行日以後に取得等する資産から適用される見込みである点です。 このため、同じ事業年度の中でも、資産の取得時期が施行日前か施行日以後かで、30万円基準と40万円基準が混在する可能性があります。実務での誤りを防ぐため、適用関係を整理します。 1. 少額減価償却資産の特例のおさらい 本特例は、中小企業者等が取得価額30万円未満の少額減価償却資産を取得等して事業の用に供した場合に、損金経理を要件として、その事業年度に取得価額を損金算入できる制度です。対象には器具備品や機械装置などの有形資産だけでなく、ソフトウエア、特許権、商標権などの無形資産も含まれ、中古資産も対象になります。 適用限度額として、対象年度に取得等した少額減価償却資産の取得価額の合計が300万円まで、という上限は維持され
安田 亮
3月19日


令和8年度改正のグループ間取引書類保存特例とは?必要な記載事項と補完書類を税理士が解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、企業グループ内で行なう一定の取引に関する書類保存ルールが新たに整備される予定です。とくに、親子会社間や実質的支配関係のある法人間で、技術指導などの役務提供や無形資産の譲渡・貸付けを行っている会社にとっては、今後の契約書や社内資料の作り方に影響する重要な改正といえます。 今回の制度では、取引関連書類等に「対価の額を算定するために必要な事項」の記載や記録がない場合、これを補う書類を別途取得または作成し、保存することが求められます。資料によると、この補完書類等が保存されていない場合には、青色申告の承認取消事由等に該当し得るとされています。 グループ会社間の取引は、社内的には当然のやり取りとして処理されがちですが、税務上は後から説明できる状態にしておくことが重要です。今回は、このグループ間取引の書類保存特例について、実務上押さえておきたいポイントを整理して解説します。 グループ間取引の書類保存特例とは? この特例は、内国法人が持株関係や実質的支配関係などのある関連者との間で、一定の特定取引を行
安田 亮
3月18日


少額減価償却資産の特例は「従業員数」で結果が変わる?
おはようございます!代表の安田です。 中小企業の設備投資でよく使われる制度が、いわゆる「30万円未満の少額減価償却資産の特例」です。この特例は便利な一方で、適用できるかどうかは資本金だけでなく「従業員数」にも左右されます。しかも、従業員数は期中に増減しやすく、判定のタイミングを誤ると、想定していた損金算入ができないリスクがあります。 本日は、少額減価償却資産特例の従業員基準の判定方法と、令和8年度改正で予定されている見直しの方向性も含め、実務ポイントを整理します。 1. そもそも少額減価償却資産の特例とは 取得価額30万円未満の減価償却資産について、中小企業者等が一定の要件を満たす場合に、当期に損金算入できる特例があります(措法67の5)。 この特例の適用には、資本金基準と従業員基準を満たす必要があります。 2. 適用要件 資本金基準と従業員基準 特例の対象となる中小企業者等は、青色申告法人で資本金1億円以下であることが必要です(資本金基準)。加えて、常時使用する従業員数についての要件(従業員基準)も満たす必要があります。現行では原則500人以下
安田 亮
3月11日


デューデリ費用は「全額損金」にならない?東京地裁が示した判断枠組みと実務の落とし穴
おはようございます!代表の安田です。 M&Aでは、仲介会社への報酬、法務・財務デューデリジェンス(DD)費用などがまとまった金額になります。これらを当期の損金にできるのか、それとも株式の取得価額に含めて資産計上(=当期損金にならない)すべきなのかは、税務上の重要論点です。 東京地方裁判所は、株式取得型M&Aにおけるデューデリ費用が「有価証券の購入のために要した費用」に該当するかを巡る事件で、国の更正処分等の一部を取り消し、判断枠組みを示しました。本件は、株式購入によるM&Aで生じたデューデリ費用の税務上の取扱いについて、初の司法判断とされています。 この記事では、判決が示した考え方を、実務で使える形に整理します。 1. 争点:デューデリ費用は「株式の取得価額に加算」か「当期損金」か 本件では、M&A仲介会社への報酬などデューデリ費用約1億2,000万円を損金算入して申告したところ、税務当局が「有価証券の購入のために要した費用」に当たるとして、株式の取得価額に加算すべきと判断し更正処分等を行ったことから争いになりました。 2. 東京地裁の判断枠組み
安田 亮
3月9日


令和8年度改正で強化される「特定税額控除の不適用措置」とは?
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正大綱では、いわゆる「特定税額控除規定の不適用措置」(措法42の13⑤)が強化される見込みです。狙いは、賃上げや国内投資に消極的な大企業に対し、研究開発税制等の一部税額控除を適用させない(ムチ税制)こと。 適用は令和8年4月1日以後開始事業年度から予定されています。 本日は、制度の全体像と、実務で見落としやすいポイントを税理士の視点で整理します。 1. そもそも「不適用措置」とは?(対象は資本金1億円超の大企業) この制度は、資本金1億円超の大企業が、 賃上げに消極的(継続雇用者給与等支給額要件) 設備投資に消極的(国内設備投資額要件) などの不適用要件を満たした場合に、一定の優遇税制の税額控除が使えなくなる仕組みです。令和8年度改正では、適用期限の延長や対象税制の追加に加え、要件がより厳しくなります。 2. 改正のポイント①:適用期限を2年延長(~令和11年3月31日) 改正大綱では、不適用措置の適用期限を2年延長し、令和11年3月31日までとする方針が示されています。 3....
安田 亮
3月7日


税務調査における上場株式の評価損
おはようございます!代表の安田です。 近年の税務調査では、上場株式(上場有価証券)の評価損の計上が改めて確認されるケースが増えています。 特に注目されているのが、令和2年頃のコロナ禍に計上された評価損です。 当時は株価が急落したことから、「50%以上下落した=評価損を計上できる」と理解して処理した企業も少なくありません。 しかし税務調査の現場では、「回復可能性の判断が合理的とは言えない」として、評価損の損金算入が否認される事例が出ています。 1.税務上、上場株式の評価損が認められる要件 法人税法上、上場有価証券の評価損が損金算入できるのは、次の2つの要件を同時に満たす場合です。 ① 期末時価が帳簿価額のおおむね50%以下に下落していること ② 近い将来、その価額の回復が見込まれないこと (法法33②、法令68①二イ、法基通9-1-7) 実務では①の「50%基準」ばかりが注目されがちですが、税務上、より重要なのは②の「回復可能性」です。 2.「会計で減損=税務でもOK」という誤解に注意 会計上は、有価証券の時価が50%以上下落した場合、合理的な反証
安田 亮
3月3日


中小経営強化税制「A類型」は新指標に要注意
おはようございます!代表の安田です。 令和7年度税制改正により、中小企業経営強化税制が大きく見直されました。 建物を対象とするE類型の新設が注目されがちですが、実務上特に注意が必要なのが、既存のA類型(生産性向上設備)における「生産性向上指標」の変更です。 従来の感覚で判定すると、要件を満たしていると思っていた設備が、実は対象外となる可能性もあるため、慎重な確認が求められます。 1.中小経営強化税制(A類型)のおさらい 中小経営強化税制とは、中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受け、その計画に基づいて新品の対象設備を取得・事業供用した場合に、 即時償却または 税額控除(取得価額の10%/資本金3,000万円超は7%) を選択適用できる制度です(措法42の12の4)。 このうち A類型は、機械装置・ソフトウエア等の生産性向上設備が対象となります。 2.A類型の基本要件は「2つ」 A類型の対象設備となるためには、次の2要件を満たす必要があります。 ①モデル要件:一定期間内に販売開始された最新モデル等であること ②生産性向上要件:旧モ
安田 亮
3月2日


令和7年度税制改正で「中小企業経営強化税制」が拡充
おはようございます!代表の安田です。 令和7年度税制改正では、中小企業経営強化税制が大きく見直され、新たに「E類型(経営規模の拡大を行う投資計画)」が創設されました。 背景には、 円安・物価高、人件費・金利の上昇によるコスト増 慢性的な人手不足 売上規模ごとに存在する「成長の壁」 など、厳しさを増す中小企業の経営環境があります。 政府はそのなかでも、売上高100億円超の「100億企業」クラスの中小企業が、地域経済を牽引し得る存在として注目しており、この層を各地域で増やしていくことを狙いとしています。 今回の改正は、まさにこの「100億企業予備軍」を後押しする設計になっています。 中小企業経営強化税制の基本構造(おさらい) 中小企業経営強化税制は、中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けた中小企業者等が、計画に沿って一定の設備投資を行なった場合に、 特別償却(即時償却を含む) 取得価額の一定割合の税額控除 のいずれかを選択適用できる制度です。 主なポイントは以下のとおりです。 対象:中小企業者等が認定経営力向上計画に基づき、令和9
安田 亮
2月27日
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