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グループ法人間の寄附と「完全支配関係」の考え方
おはようございます!代表の安田です。 今回は、グループ法人間で寄附を行なう際に適用される「法人税の取扱い」について解説します。特にポイントとなるのは、「法人による完全支配関係」という要件です。 1. 完全支配関係とは? 法人税法では、グループ法人税制の一環として、完全支配関係にある法人間の寄附については課税関係を調整する仕組みが設けられています。 完全支配関係とは、 一の者(法人や個人)がある法人の株式を100%保有している場合(親子関係) その法人を通じて他法人を100%保有している場合(みなし直接支配) 兄弟関係にある法人同士が同じ親会社に100%支配されている場合 などが典型例です。 2. グループ法人間寄附の税務上の取扱い 完全支配関係にある内国法人同士で寄附が行なわれた場合は、次のように整理されます。 寄附を行なった法人:寄附金は損金に算入されない(損金不算入) 寄附を受けた法人:受け取った寄附金は益金に算入されない(益金不算入) つまり、グループ全体で見たときに課税関係が生じないよう調整されています。 3. 個人が関与する場合の注意点
安田 亮
2025年12月22日


配当基準日と総会前開示の関係
おはようございます!代表の安田です。 今回は、上場会社の開示スケジュールと法的留意点について解説します。 1.背景:有価証券報告書の「総会3週間前開示」への対応 近年、有価証券報告書(有報)を株主総会の3週間以上前に開示することが求められる流れが強まっています。この開示の早期化を実現するための一つの方法として、株主総会自体を後ろ倒しする(開催日を遅らせる)という選択肢があります。 しかし、総会を後ろ倒しすると、次のような問題が生じます。 議決権基準日から3か月以内に総会を開催しなければならない(会社法124条2項) 配当も基準日から3か月以内に総会決議を行なう必要がある(同法454条1項) したがって、総会の開催を遅らせる場合には、議決権基準日と配当基準日のいずれか、あるいは両方を変更しなければならないケースが出てきます。 2.議決権基準日と配当基準日は「必ずしも同日」でなくてよい 実は、議決権基準日と配当基準日を必ずしも一致させる必要はありません。 会社法459条1項に基づき、「株主への配当を取締役会の決議によって定める旨」を定款に定めることで
安田 亮
2025年12月19日


在留資格と国外転出時課税の留意点
おはようございます!代表の安田です。 今回は「在留資格」と国外転出時課税・相続税・贈与税との関係についてご紹介します。これは国際的に活動される企業や外国人駐在員の方々にとって重要な論点です。 国外転出時課税とは 国外転出時課税は、株式などの金融資産を1億円以上保有する居住者が国外転出する際に、その含み益に対して所得税が課される制度です。判定の基準は以下の通りです。 過去10年以内に「国内在住期間」が5年を超えていること 転出時に対象資産(株式等)を1億円以上保有していること ここでいう「国内在住期間」には例外があります。それが「在留資格」に関する取り扱いです。 在留資格と国内在住期間のカウント 出入国管理法の別表第1の1から5に掲げる全ての在留資格(例:外交、公用、企業内転勤など)で在住していた期間は、国内在住期間から除外されます。 したがって、例えば「企業内転勤」の在留資格で日本に滞在していた外国人駐在員の方は、国内に長期間滞在していても 在住期間が5年を超えない扱いとなり、国外転出時課税の対象外となる場合があります。 相続税・贈与税との関係.
安田 亮
2025年12月18日


少額で始める不動産投資―分配金の税金はどうなる?
おはようございます!代表の安田です。 本日は 小口の不動産投資についての内容です。 1.少額から参加できる「不動産特定共同事業」とは 近年、1万円から投資できるような小口の不動産投資が注目を集めています。これは「不動産特定共同事業(以下、不特事業)」と呼ばれるスキームで、不動産会社(不特事業者)が投資家から出資を募り、その資金で不動産を取得・賃貸し、得られた賃貸利益や売却益を投資家に分配する仕組みです。 従来の不動産投資と異なり、実際に物件を所有せずに不動産の収益に参加できるのが魅力ですが、税務上の取扱いには注意が必要です。 2.契約のタイプによって所得区分が変わる 不特事業に出資した際の分配金は、契約の形態によって「所得区分」が異なります。主なタイプは次の2つです。 契約形態 所得区分 不動産の所有者 特徴 任意組合契約型 不動産所得 投資家(組合員) 組合員が共同で不動産事業を行い、収益は組合員に直接帰属する 匿名組合契約型 雑所得(原則) 不特事業者 投資家は事業に出資するのみで、収益は不特事業者に帰属する <任意組合契約型:実質的に共同事
安田 亮
2025年12月17日


配当決議を取締役会で行なうための定款変更
おはようございます!代表の安田です。 本日は配当の決議の手続きに関しての内容です。 1.配当決議は「株主総会決議」が原則 会社法では、原則として剰余金の配当は株主総会の決議によって行なうこととされています。(会社法454条第1項) しかし、一定の要件を満たす会社では、定款の定めにより、「配当を取締役会の決議によって行なうことができる」とすることが可能です。 この定款変更を行なえば、決算確定後すぐに取締役会で配当を決定できるため、株主総会の準備期間を短縮し、決算発表から総会までのスケジュールを円滑化できます。 2.定款の書き方で「株主の印象」が変わる 実は、「取締役会決議による配当」を定める定款には、文言の違いによって株主の受け止め方が大きく変わる2つのパターンがあります。 パターン①:取締役会に限定する形 「剰余金の配当は、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず、取締役会の決議により定める。」 この文言の場合、配当をすべて取締役会決議に限定するため、株主は総会で配当を決定できなくなります。 そのため、「株主の発言権が奪われる」と
安田 亮
2025年12月16日
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