NISAの「つみたて投資枠」が未成年にも拡充
- 安田 亮
- 1月3日
- 読了時間: 3分
おはようございます!代表の安田です。
令和8年度税制改正大綱では、NISAのつみたて投資枠について、大きな制度拡充が示されました。
今回の改正の特徴は、18歳未満の未成年者にも、新たにつみたて投資枠を設ける点にあります。
これにより、NISAは「成人後の資産形成制度」から「次世代の資産形成を支援する制度」へと役割を広げることになります。
1.改正の背景:次世代の資産形成を後押し
NISA制度は、2023年度改正により抜本的な拡充・恒久化が行なわれ、18歳以上については十分な非課税投資枠が確保されました。
今回の改正では、その流れをさらに進め、
少子化への対応
教育費・将来資金への早期備え
長期・分散・積立投資の定着
を目的として、未成年者への制度拡充が行われます。
2.改正のポイント①ー0歳~17歳向け「つみたて投資枠」を新設
改正後は、NISA口座の開設可能年齢の下限(従来:18歳)が撤廃され、
0歳~17歳を対象に
新たな「つみたて投資枠」が設けられます。
新設される投資枠の概要
年間投資上限額:60万円
非課税保有限度額:600万円
対象商品:一定の要件を満たす投資信託等(高レバレッジ商品は対象外)
これにより、未成年のうちから、長期的な資産形成を非課税で行うことが可能になります。
3.18歳到達後は「自動的に通常NISAへ移行」
子が18歳に達した場合には、
それまで利用していた未成年向けつみたて投資枠は
18歳以上向けのNISA制度へ自動的に移行
します。
この際、
0~17歳の期間に積み立てた金額(最大600万円)は
生涯非課税限度額1,800万円の一部としてカウント
されます。
→ 早く始めるほど、「時間」を味方につけた資産形成が可能になる制度設計です。
4.払出し制限に要注意ー原則18歳まで引き出せない
未成年向けつみたて投資枠には、払出し(引き出し)に厳しい制限があります。
原則
18歳になるまで払出し不可
例外
12歳未満:災害により居住家屋が全壊した場合など、税務署長の確認を受けた場合
12歳以上:入学金・教育費・生活費の支払い目的で、本人の同意書等を提出した場合
これら以外の理由で払出しを行なうと、NISA口座内の譲渡益や配当は通常課税され、損失が出た場合でも損益通算はできません。
5.実務上の重要ポイントー「贈与税」に要注意
未成年者のNISA口座での積立は、実務上、親や祖父母が資金を拠出するケースが大半と考えられます。
この場合、注意すべきなのが贈与税です。
年110万円を超える贈与
他の贈与(教育資金、現金贈与等)との合算
によっては、贈与税の申告漏れが生じるリスクがあります。
NISAは「非課税投資制度」ですが、資金の原資に係る贈与税が非課税になるわけではない点は、特に注意が必要です。
6.適用時期
この改正は、2027年(令和9年)1月1日以後に開設されたNISA口座から適用される予定です。
税理士の視点:制度活用前に確認したいこと
今回の改正を活かすためには、次の点を事前に確認することが重要です。
✔ 誰が資金を負担するのか(贈与関係の整理)
✔ 他の贈与制度との併用状況
✔ 払出し制限を踏まえた資金計画
✔ 生涯非課税限度額の使い方
兄弟姉妹間での公平性といった視点も重要になります。
まとめ
令和8年度税制改正によるNISAの見直しは、
0歳から始められる資産形成
長期・分散・積立投資の定着
次世代支援の強化
という点で、大きな意義を持つ制度改正です。
一方で、
払出し制限
贈与税との関係
といった 税務上の注意点を理解せずに利用すると、思わぬ課税リスクが生じる可能性もあります。
当事務所では、
NISA制度と贈与税の整理
家族全体を見据えた資産形成アドバイス
税制改正を踏まえたシミュレーション
を行なっています。
未成年向けNISAの活用をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。




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