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第1回)新リース会計基準の全体像

執筆者の写真: 安田亮
安田亮
2025年9月8日
読了時間: 3分

更新日:9月2日

おはようございます!代表の安田です。


今週は新リース基準に関してのシリーズを書いていきます。


1. なぜ今、基準が変わるのか

2007年に整備された従来基準(企業会計基準第13号)は当時の国際基準と整合的でしたが、その後IFRS16(2016年)と米国基準Topic 842(2016年)が登場し、借手はほぼ全リースを資産・負債としてオンバランスする世界に移行しました。

日本も国際比較可能性や財務情報の透明性を高める観点から、「使用権モデル」を採用する新基準(企業会計基準第34号、適用指針第33号)を2024年9月に公表しています。


2. 基本方針の要点(借手)

  • 単一モデル(IFRS 16型):ファイナンス/オペレーティングの区別にかかわらず、借手は使用権資産(ROU)とリース負債を計上し、減価償却費+利息の形で費用化します

  • 貸手会計は大筋従来踏襲(第3回で詳述)


3. 適用範囲と主な除外

原則、契約名称にかかわらずリースに関する会計処理・開示に適用。

ただし、公共施設等運営権、収益認識基準の知的財産ライセンス(一定条件下)、鉱物・石油・天然ガスの探査/使用権などは除外。無形資産のリースは適用しない選択可。


4. 「リース」の定義と識別(実務で最初に迷うポイント)

  • 定義:原資産の使用権を一定期間、対価と交換に移転する契約(借手・貸手双方に適用)

  • 支配の判断

    • 経済的利益のほとんどを享受できるか

    • 使用方法を指図できるか

  • 契約の分離:リース部分と非リース部分の区分・配分(独立価格ベース)、借手側の例外選択や維持管理費用相当額の扱い。


5. リース期間(借手)

解約不能期間に延長を行使することが合理的に確実な期間を足し、解約を行使しないことが合理的に確実な期間も加算して決定。「合理的に確実」はmore likely than notより高く、virtually certainよりは低い水準の“高めの閾値”として説明されています。


6. まとめ(第1回)

  • 借手は原則すべてオンバランス(ROU+リース負債)

  • リースの識別・区分・期間決定が出発点

  • 貸手は概ね従来踏襲だが、整合や例外の見直しあり。次回は、借手の測定・仕訳・実務簡便法を具体例つきで解説します




神戸での起業や開業に関するご相談、確定申告にお困りの方、顧問税理士をお探しの方は安田亮公認会計士・税理士事務所までお問い合わせください!

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【この記事の執筆者】

安田 亮(公認会計士・税理士)

安田亮公認会計士・税理士事務所 代表

京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。

現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。

事務所ブログでは、税制改正や会計基準、経営実務に関する情報を、専門用語をできるだけかみ砕き、経営者や経理担当者の方に役立つ形で解説しています。

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