改正リース税制のFLとOLの取扱い
更新日:9月2日
おはようございます!代表の安田です。
2025年度の税制改正において、新リース会計基準を踏まえたリース税制の見直しが行われました。リース事業協会が解説を公表し、実務における整理が進められています。今回はその要点を税務の視点からご紹介します。
1. 会計と税務の基本的な位置づけ
新リース会計基準では、原則すべてのリース取引をオンバランス処理(使用権資産とリース債務の計上)することとなりました。一方、税務上は従来通り「ファイナンス・リース(FL)」と「オペレーティング・リース(OL)」に区分し、それぞれの取扱いが維持されています。
2. ファイナンス・リース(FL)の税務処理
原則、申告調整は不要
会計上の費用処理に基づき、そのまま損金算入が可能です
残価保証の取扱い
取得価額から控除せず、通常の減価償却を行う点が明確化されました
3. オペレーティング・リース(OL)の税務処理
申告調整が必要
会計上は使用権資産の減価償却費や利息相当額を計上しますが、税務上は認められません
損金算入できるのは「債務が確定した支払リース料」
新設された法人税法53条に基づき、実際に支払うリース料のうち確定債務分のみ損金算入可能です
4. 中小企業への影響
中小企業等で「中小会計要領」などを適用する場合は、従来通りFL/OLをオフバランスで処理することができ、基本的に今回の改正による影響は大きくありません。残価保証に関する点のみ注意が必要です。
5. 実務対応の留意点
リース契約が「会計上のリース」に該当するかの判定は重要
OLに該当する場合は、必ず申告調整の要否を確認する
消費税や法人事業税への影響についても並行して検討が必要
今後、リース事業協会から実務的なQ&Aが公表される予定であり、最新情報のフォローが欠かせません。
まとめ
新リース会計基準に合わせた税制改正では、FLは申告調整不要、OLは申告調整が必要という整理が明確になりました。特に上場企業等では、会計と税務の差異が生じる場面が増えるため、実務では注意が必要です。
中小企業においては影響が限定的ですが、契約内容や残価保証の有無によっては対応が必要となるため、今後の取引においても確認を怠らないことが大切です。
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【この記事の執筆者】
安田 亮(公認会計士・税理士)
安田亮公認会計士・税理士事務所 代表
京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。
現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。
事務所ブログでは、税制改正や会計基準、経営実務に関する情報を、専門用語をできるだけかみ砕き、経営者や経理担当者の方に役立つ形で解説しています。






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