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税制改正)住宅ローン控除は2030年まで延長

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 5 時間前
  • 読了時間: 3分

おはようございます!代表の安田です。


令和8年度税制改正大綱において、住宅ローン控除の適用期限の延長と制度内容の見直しが示されました。

今回の改正は単なる延長ではなく、

  • 住宅価格の高騰

  • 人口減少・世帯規模の変化

  • カーボンニュートラルへの対応

  • 災害リスクへの配慮

といった社会的背景を踏まえ、「どの住宅を優遇するか」を明確にした制度改正となっています。


1.改正の全体像:適用期限は5年延長

まず大きなポイントは、住宅ローン控除の適用期限が2030年(令和12年)12月31日まで5年間延長される点です。

これにより、住宅取得を検討している方にとっては、中長期的な資金計画を立てやすくなります。


2.改正のポイント①ー省エネ性能の高い「中古住宅」を手厚く評価

今回の改正で特に注目されるのが、省エネ性能の高い中古住宅の取扱いです。

一定の省エネ性能を満たす中古住宅については、

  • 借入限度額の見直し

  • 特例対象個人(子育て世帯等)への上乗せ措置の対象

  • 控除期間を10年 → 13年へ延長

といった優遇措置が講じられます。

 → これまで新築中心だった住宅ローン控除が、「既存住宅の利活用」へと軸足を移しつつあることが分かります。


3.改正のポイント②ー新築住宅は「省エネ基準」が事実上の前提に

一方、新築住宅については、今後の方向性がより明確になっています。

  • 省エネ基準適合住宅は2030年以降、新築等が原則認められなくなる予定

  • これを踏まえ、2028年以降は原則として住宅ローン控除の対象外

とされ、新築住宅=省エネ性能があることが前提という制度設計が進められています。

省エネ性能が低い住宅については、借入限度額の引下げや適用除外が段階的に進む点に注意が必要です。


4.改正のポイント③ー床面積要件の緩和は住宅区分を問わず適用

床面積要件についても見直しが行なわれます。

これまで一部の住宅に限られていた40㎡以上50㎡未満の小規模住宅に対する緩和措置が、住宅の区分にかかわらず適用対象となります。

ただし、

  • 合計所得金額1,000万円以下

  • 特例対象個人は「上乗せ措置」との選択適用

といった条件があるため、所得状況との関係で慎重な確認が必要です。


5.改正のポイント④

災害リスクの高い区域は適用対象外へ

安全・安心な住まいの確保という観点から、災害危険区域等内での新築住宅(建替えを除く)については、

  • 2028年(令和10年)1月1日以後

  • 原則として住宅ローン控除の適用対象外

とされます。

今後は、

  • 住宅の性能

  • 立地条件

の両面から、住宅ローン控除の可否が判断される時代になるといえます。


6.住民税控除の取扱いは現行制度を維持

所得税で控除しきれなかった住宅ローン控除額については、これまでと同様に、

  • 翌年度の個人住民税から減額

  • 上限:9万7,500円

という仕組みが維持されます。


税理士の視点:住宅取得前に必ず確認したいこと

今回の改正を踏まえると、住宅取得にあたっては、

  • 新築か中古か

  • 省エネ性能の有無・水準

  • 入居時期(いつ居住の用に供するか)

  • 所得金額・特例対象個人に該当するか

  • 立地が災害危険区域等に該当しないか

といった点を、事前に総合的に確認することが不可欠です。

「住宅ローン控除が使えると思っていたが、対象外だった」という事態を避けるためにも、取得前の確認が重要になります。


まとめ

令和8年度税制改正による住宅ローン控除の見直しは、

  • 期限の延長

  • 中古住宅・省エネ住宅の重視

  • 災害リスクへの対応

という明確な政策意図を持った改正です。

今後の住宅取得では、「いつ・どこで・どの住宅を取得するか」によって、税務上の取扱いが大きく変わります。



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