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監査人の懲戒処分と「公表」のポイント|企業側が押さえるべき実務的な影響
おはようございます!代表の安田です。 上場企業を中心に、監査の信頼性が市場から強く問われる局面が増えています。 監査品質に疑義が生じたとき、監査人(公認会計士・監査法人)側には、日本公認会計士協会(JICPA)の規律の枠組みに基づいて、懲戒処分が科される可能性があります。さらに近年は、一定の場合に一般向けへ公表される仕組みが整備され、企業側にもレピュテーション面・監査継続面での影響が及び得ます。 本日は、「監査人の懲戒処分とは何か」「処分の種類と影響」「なぜ公表が強化されたのか」「企業が実務で備えるポイント」を、独立公認会計士の視点で整理します。 1. 監査人の懲戒処分が検討される流れ 監査に関する問題が表面化した場合、日本公認会計士協会の審査機関において、監査業務に会則上の問題(禁止行為など)があったかどうかが検討されます。そこで問題が認定されると、次の審査段階に進み、結論次第では懲戒処分が行われる可能性があります。 ここで重要なのは、必ずしも「故意(わざと)」とまでは認定されないケースでも、注意義務を十分に果たさずに意見表明したと評価されれば
安田 亮
3月27日


適時開示の英文開示が急拡大|プライムは96.8%到達、実務で押さえる同時開示と翻訳体制
おはようございます!代表の安田です。 東京証券取引所が公表した「英文開示実施状況調査集計レポート(2025年12月末時点)」によると、英文開示の実施率が大きく伸び、とりわけ適時開示の英文開示が急増しています。プライム市場では、英文開示義務化の影響が顕著で、英文開示の実施がほぼ定着した状況がうかがえます。 本日は、最新データのポイントと、上場企業(特にプライム)で実務的に重要となる「同時開示」「全文/抜粋」の選択、そして翻訳・開示体制の整え方を整理します。 1. 英文開示の実施率:全市場61.5%、プライムは99.8%に 調査による英文開示実施率(対象書類のいずれかを英文開示した会社の割合)は、全市場で61.5%、プライム上場会社に限ると99.8%に達しています(全市場の回答率は90.2%、プライムは全社回答とされています)。 2. 特に伸びたのは「適時開示」:プライムで96.8%(前年差+37.6pt) 英文開示実施率を資料別に見ると、プライム市場の適時開示は96.8%で、前年から+37.6ポイントと大幅増です。一方、スタンダード・グロースはどの
安田 亮
3月26日


令和8年分の人的控除は12月1日前後で取扱いが変わる?基礎控除引上げと年末調整の実務対応を解説
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、所得税の人的控除に関する見直しが予定されています。具体的には、基礎控除額の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、そして同一生計配偶者や扶養親族の所得要件の見直しなどが含まれています。会社員や個人事業者に広く関係する改正であるため、関心を持っている方も多いのではないでしょうか。 ただし、今回の改正で実務上特に注意したいのは、令和8年分の所得税に適用される改正であっても、実際の施行日は令和8年12月1日予定とされている点です。このため、年末調整や準確定申告のタイミングによって、改正後のルールをそのまま使えるケースと、いったん現行法で処理したうえで後日対応が必要になるケースに分かれます。 企業の給与担当者、経理担当者、そして年の途中で出国や相続が関係するケースでは、特に見落とせない論点です。 令和8年度税制改正で何が変わるのか 今回予定されている主な見直しのひとつが、基礎控除額の引上げです。添付資料によれば、合計所得金額2,350万円以下の者について、基礎控除額を4万円引き上げる方向とさ
安田 亮
3月25日


税制改正)事業承継税制の「計画提出期限」が延長
おはようございます!代表の安田です。 令和8年度税制改正では、中小企業の円滑な世代交代を支援する事業承継税制(特例措置)について、承継計画の提出期限が延長されることとなりました。 「後継者が決まらず、まだ計画を出せていない」「制度は知っているが、いつまでに何をすればよいか分からない」 このような経営者の方にとって、極めて重要な改正といえます。 1.事業承継税制(特例措置)のおさらい 事業承継税制(特例措置)は、 非上場株式等(法人版) 個人事業用資産(個人版) を後継者に承継する際の相続税・贈与税の納税を実質的に猶予・免除する制度です。 通常の相続税・贈与税と比べて極めて大きな節税効果がある一方で、 事前に「承継計画」を提出していること 期限内に承継を実行すること が適用の前提条件となっています。 2.今回の改正ポイント 「承継計画の提出期限」が延長 ① 法人版事業承継税制(特例措置) 非上場株式等に係る特例承継計画の提出期限が、次のとおり延長されます。 改正前:2026年(令和8年)3月31日 改正後:2027年(令和9年)9月30日 → 1
安田 亮
3月23日


TOKYO PRO Market(TPM)とJ-Adviser制度とは?上場支援の仕組み・特徴・今後の見通し
おはようございます!代表の安田です。 近年、TOKYO PRO Market(TPM)への上場会社数は増加傾向にあります。TPMは「プロ投資家向け市場」を前提にした制度設計のため、一般市場とは異なる特徴を持ち、上場審査や上場後のフォローを担うJ-Adviser(ジェイ・アドバイザー)制度が大きな役割を果たします。 本日は、TPMの基本、J-Adviserの役割、関与するプレイヤー、そして今後企業がTPMを選択する可能性が高まる背景を、会計・開示実務の観点も交えて解説します。 1. TOKYO PRO Market(TPM)とは?一般市場との違い TPMは、プロ投資家向けであることを前提としており、上場基準に形式要件が設けられていないなど、柔軟な制度設計になっています。一般市場(プライム/スタンダード/グロース)に比べると、上場の入り口は柔軟である一方、投資家層が限定される点や、制度の理解・運用面での専門性が求められる点が特徴です。 2. J-Adviser制度の核心:上場審査を「J-Adviser」が担う TPMの大きな特徴は、一般市場で主幹事証
安田 亮
3月23日
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