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グループ法人間の寄附と「完全支配関係」の考え方

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 2025年12月22日
  • 読了時間: 2分

おはようございます!代表の安田です。


今回は、グループ法人間で寄附を行なう際に適用される「法人税の取扱い」について解説します。特にポイントとなるのは、「法人による完全支配関係」という要件です。


1. 完全支配関係とは?

法人税法では、グループ法人税制の一環として、完全支配関係にある法人間の寄附については課税関係を調整する仕組みが設けられています。

完全支配関係とは、

  • 一の者(法人や個人)がある法人の株式を100%保有している場合(親子関係)

  • その法人を通じて他法人を100%保有している場合(みなし直接支配)

  • 兄弟関係にある法人同士が同じ親会社に100%支配されている場合

などが典型例です。


2. グループ法人間寄附の税務上の取扱い

完全支配関係にある内国法人同士で寄附が行なわれた場合は、次のように整理されます。

  • 寄附を行なった法人:寄附金は損金に算入されない(損金不算入)

  • 寄附を受けた法人:受け取った寄附金は益金に算入されない(益金不算入)

つまり、グループ全体で見たときに課税関係が生じないよう調整されています。


3. 個人が関与する場合の注意点

完全支配関係には「法人によるもの」と「個人によるもの」があります。

ここで重要なのは、法人による完全支配関係のみが対象である点です。もし個人が親会社となって法人を100%保有しているケースで寄附が行なわれた場合、これを認めてしまうと「相続税や贈与税の回避」に悪用されるおそれがあるため、制度の対象外とされています。


4. よくあるご質問のケース

例えば、

  • 個人XがP社を100%保有し、P社がS社を100%保有しているケースで、S社からP社に寄附を行なった場合。

この場合、P社とS社の間には「法人による完全支配関係」が成立しています。したがって、S社の寄附は損金不算入、P社の受贈益は益金不算入の適用を受けることができます。

まとめ

  • グループ法人間の寄附は、法人による完全支配関係がある場合に限り「損金不算入・益金不算入」の取扱いが認められる

  • 個人による支配関係のみでは適用されないため、相続税・贈与税の観点からも注意が必要

  • 実際の適用可否は、支配関係の形態や契約内容を精査して判断する必要がある


当事務所では、グループ法人税制や寄附金の税務処理に関するご相談も承っております。

持株会社の設計や組織再編をお考えの際は、ぜひご相談ください。



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