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国税庁「令和7年分 年末調整ソフト」が公開

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

おはようございます!代表の安田です。


国税庁は2025年10月15日、「令和7年分 年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年調ソフト)正式版」を公表しました。

このソフトは、令和7年12月1日以後に行なわれる年末調整に完全対応しています。


2025年度(令和7年度)の税制改正により、基礎控除額や所得金額要件の引き上げなどが実施されますが、今回の正式版ではこれらの改正内容が反映されています。

したがって、12月の年末調整業務から安心して使用することが可能です。


1.「年調ソフト」とは?使うと何ができる?

「年調ソフト」は、国税庁が無償提供している年末調整控除申告書の作成支援ソフトです。従業員が自宅や職場で控除申告書を電子的に作成し、そのまま勤務先へ提出できるようにするものです。

<主な機能>

  • 控除証明書データ(生命保険・地震保険など)を自動反映

  • 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」「基礎控除申告書」「保険料控除申告書」などを電子作成

  • 完成データを勤務先に電子提出(またはPDF印刷)

クラウド型ではなくPCにインストールして使用する形式であり、従業員が作成したデータを企業側が取り込み、年末調整計算に活用することができます。


2.ダウンロード方法と利用手順

年調ソフトは、国税庁ホームページ内の以下のページからダウンロードできます。


国税庁ホームページ > 利用者別に調べる > 源泉徴収義務者の方 > 年末調整手続の電子化に向けた取組について


このページには、

  • ソフトウェア本体(Windows用)

  • 利用マニュアル

  • よくある質問(FAQ)が順次掲載されています


<注意点>

旧バージョン(令和6年分ソフト)は、改正内容に対応していないので、必ず「令和7年分 年調ソフト【正式版】」をダウンロードして使用しましょう。



3.今回の改正ポイントとソフトでの反映内容

令和7年度の税制改正により、次のような変更が年末調整に影響します。

改正項目

概要

ソフトでの対応

基礎控除の見直し

控除額・所得要件が一部改定

自動計算に反映

配偶者控除・扶養控除

合計所得金額要件の引上げ

該当者の自動判定

特定親族特別控除

令和7年度新設の控除制度

対応済み(扶養親族入力時に反映)

これらの内容は、すでに正式版に組み込まれており、利用者が手計算で条件を確認する手間が省けます。


4.企業担当者が押さえておきたい実務上の注意点

  • 従業員への利用案内を早めに行なう

    国税庁サイトのリンクやインストール方法を社内イントラネットなどで共有しましょう

  • 電子データの提出方法を明確にする

    社内でメール提出かファイル共有かをあらかじめ決めておくと混乱を防げます。

  • 控除証明データの連携期限に注意

    各保険会社・金融機関の発行データを確実に取得し、年調ソフトに取り込むスケジュールを立てましょう


5.まとめ

項目

内容

公表日

令和7年10月15日

ソフト名

令和7年分 年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(正式版)

対応時期

令和7年12月以後の年末調整に対応

ダウンロード先

国税庁HP「年末調整手続の電子化に向けた取組について」ページ

主な機能

控除証明書データ取込、申告書自動作成、PDF出力等

税理士からのコメント

年調ソフトは、従業員・企業双方の事務負担を軽減できる便利なツールです。

特に令和7年分は改正項目が多いため、誤った旧ソフトの利用による控除漏れに注意が必要です。事業所としても、従業員への利用案内やデータ提出ルールを早めに整備しておくことをおすすめします。



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