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税制改正)インボイス制度「2割特例」終了後の新たな経過措置

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 5 時間前
  • 読了時間: 4分

おはようございます!代表の安田です。


インボイス制度の導入に伴い、免税事業者から適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)へ転換した小規模事業者については、消費税の納税負担を軽減するための「2割特例」が設けられてきました。


この2割特例は、制度開始当初の混乱を和らげるための時限的な経過措置ですが、令和8年度税制改正では、その終了を見据えた新たな経過措置(いわゆる「3割特例」)が創設されます。


本記事では、改正の内容と実務上の注意点を解説します。


■2割特例のおさらい

2割特例は、免税事業者がインボイス発行事業者となった場合などに、

  • 課税売上に係る消費税額の 8割を控除

  • 結果として、納付税額を売上税額の2割 とする

ことができる制度です。


簡易課税制度を選択しなくても、一定期間、事務負担を抑えながら消費税申告ができる点が特徴でした。


■今回の改正のポイントー「2割特例」の終了と「3割特例」の創設

2割特例は予定どおり終了し、令和9年(2027年)以後の課税期間については適用できなくなります。

その一方で、インボイス制度の定着に向けて、なお事務負担への配慮が必要と考えられる 一定の個人事業者 に対し、新たに 「3割特例」 が設けられます。


■3割特例の内容

● 対象者:個人事業者であるインボイス発行事業者(※法人は対象外)

● 適用期間:2027年(令和9年)および2028年(令和10年)に含まれる各課税期間

● 適用できる課税期間

  • 免税事業者がインボイス発行事業者となったこと

  • または課税事業者選択届出書の提出により免税点制度の適用を受けられなくなった課税期間

● 納税額の計算方法:課税売上に係る消費税額 × 30%(=売上税額の7割を控除)


 → 2割特例よりも負担は増えますが、簡易課税制度へ移行するまでの緩衝措置として位置づけられています。


■実務上の重要ポイント①ー確定申告書への「付記」が必要

3割特例の適用を受けるためには、確定申告書にその旨を付記することが必要です。

付記を失念すると、原則どおりの計算(原則課税)となる可能性があるため、申告実務では注意が必要です。


■実務上の重要ポイント②ー簡易課税制度へのスムーズな移行が可能に

今回の改正では、3割特例を適用した個人事業者について、

  • その課税期間の 翌課税期間 から

  • 簡易課税制度の適用を受けられる特例

も設けられています。


具体的には、3割特例を適用した課税期間の翌課税期間に係る確定申告期限までに簡易課税制度選択届出書を提出すれば、翌期から簡易課税が適用されます。


 → 2割特例終了後の「制度の空白期間」を防ぐ、実務的に重要な見直しです。


■適用できないケースに注意

次のような場合には、3割特例は適用できません。

  • 法人事業者

  • 基準期間の課税売上高により課税事業者となった課税期間

  • 免税点制度との関係で要件を満たさない場合


また、2割特例を適用していた事業者で、3割特例を使わない場合でも、一定の期限内に届出を行なえば簡易課税制度への移行は可能です。


■税理士の視点:今後の対応をどう考えるか

今回の改正により、インボイス発行事業者となった小規模事業者は、

  • 2割特例

  • 3割特例

  • 簡易課税

  • 原則課税

という 複数の選択肢を時系列で検討する必要があります。

特に個人事業者の場合、

  • 売上構成

  • 仕入・経費の状況

  • 今後の事業規模

によって、どの制度を選ぶのが有利かは大きく異なります。


■まとめ

令和8年度税制改正により、インボイス制度の経過措置は次の段階へ進みます。

  • 2割特例の終了

  • 個人事業者向け3割特例の新設

  • 簡易課税制度への円滑な移行

「とりあえず2割特例を使っていた」という方ほど、今後の申告方法を早めに見直すことが重要です。


当事務所では、

  • 消費税の申告方法選択のシミュレーション

  • インボイス制度・簡易課税制度への移行支援

  • 小規模事業者向けの継続的な税務サポート

を行なっています。


消費税対応でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。


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