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税制改正)免税事業者からの仕入れに係る消費税控除が段階的に縮小

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 6 時間前
  • 読了時間: 3分

おはようございます!代表の安田です。


インボイス制度開始後の激変緩和措置として設けられている「免税事業者からの課税仕入れに係る税額控除の経過措置」について、令和8年度税制改正により、内容の見直しが行なわれます。


今回の改正は、

  • 小規模事業者への配慮

  • 一方で、制度の濫用(租税回避)への対応

という二つの観点を踏まえたものです。

本日は、改正内容と実務への影響を解説します。


■制度のおさらい

免税事業者からの仕入れでも控除ができる「経過措置」

インボイス制度では原則として、適格請求書(インボイス)がなければ仕入税額控除は不可です。

しかし、制度導入直後の混乱を避けるため、

  • 免税事業者からの仕入れであっても

  • 一定割合については仕入税額控除を認める経過措置

が設けられています。


■今回の改正のポイント①

適用期限の延長と控除割合の段階的縮小


● 適用期限は「2年延長」

経過措置の最終適用期限は、

  • 改正前:2029年9月30日まで

  • 改正後:2031年(令和13年)9月30日まで

と 2年間延長 されます。


● 控除割合は段階的に引き下げ

一方で、控除できる割合は次のとおり段階的に縮小 されます。

期間

控除可能割合

~2026年9月

80%

2026年10月~2028年9月

70%

2028年10月~2030年9月

50%

2030年10月~2031年9月

30%

時間の経過とともに、免税事業者からの仕入れに係る税負担は確実に増加します。


■今回の改正のポイント②

「上限額」が10億円 → 1億円へ大幅引下げ

もう一つの重要な改正が、経過措置を適用できる仕入額の上限です。

改正内容

  • 一の免税事業者からの課税仕入れの年間合計額が1億円を超える部分について→経過措置の適用不可

(改正前は10億円まで認められていました)

特定の免税事業者との高額・継続取引がある場合には、影響が非常に大きい改正です。


■実務上の注意点①ー仕入先ごとの「年間取引額管理」が必須に

上限額の引下げにより、

  • どの免税事業者から

  • 年間いくら仕入れているか

を仕入先ごとに正確に把握する必要があります。

これまで大きな問題にならなかったケースでも、消費税の追徴リスクが生じる可能性があります。


■実務上の注意点②ー取引先の見直し・価格交渉の必要性

今後は、

  • 免税事業者のまま継続する取引先

  • インボイス発行事業者へ転換する取引先

で、実質的な消費税負担に差 が生じます。


そのため、

  • 取引条件の見直し

  • 価格への消費税相当額の転嫁

  • 仕入先の選定方針の整理

といった経営判断が求められる場面も増えてきます。


■税理士の視点:今後に向けた対応の考え方

今回の改正により、インボイス制度の経過措置は

  • 「とりあえず使える制度」から

  • 「計画的に縮小される制度」

へと明確に位置づけられました。


特に事業者の方は、

  • 免税事業者との取引割合

  • 将来の仕入構造

  • 消費税負担の見込み

を中長期的に見直すことが重要です。


■まとめ

免税事業者からの課税仕入れに係る経過措置は、

  • 適用期限は延長されるものの

  • 控除割合は確実に縮小

  • さらに高額取引には強い制限

という内容に改められました。


「まだ経過措置があるから大丈夫」と考えていると、数年後に消費税負担が急増する可能性があります。

当事務所では、

  • インボイス制度対応の見直し

  • 免税事業者との取引に係る消費税影響の試算

  • 取引条件変更を含めた実務的アドバイス

を行なっています。


インボイス制度や消費税対応でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。


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