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賃上げ促進税制の教育訓練費とは?定額制オンラインセミナー・サブスク研修の対象範囲を税理士が解説

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 13 時間前
  • 読了時間: 16分

こんにちは!代表の安田です。


賃上げ促進税制では、従業員への給与等支給額を前年度より増加させた場合に、一定の税額控除を受けられます。


さらに、教育訓練費を増やした場合には、税額控除率の上乗せを受けられることがあります。人材育成に力を入れている会社にとっては、賃上げと研修投資の両方を税制面で評価してもらえる制度です。


最近では、集合研修や外部セミナーだけでなく、オンライン研修、eラーニング、動画講座、定額制セミナー、サブスクリプション型の研修サービスを利用する会社も増えています。


そこで問題になるのが、定額制でさまざまな講座を受け放題にできるオンラインセミナーの受講料が、賃上げ促進税制の教育訓練費に含まれるのかという点です。


結論から言うと、定額制オンラインセミナーであっても、国内雇用者の職務に必要な技術や知識を習得・向上させるための講座であれば、教育訓練費の対象になり得ます。

ただし、職務と関係のない講座が含まれる場合には、全額を教育訓練費にできるわけではありません。


職務関連部分だけを合理的に区分して、教育訓練費に含める必要があります。

本日は、賃上げ促進税制における教育訓練費の基本、定額制オンラインセミナーの取扱い、職務関連性の判断、按分方法、保存すべき明細書の内容を税理士の視点から解説します。


賃上げ促進税制とは

賃上げ促進税制とは、企業が従業員への給与等支給額を前年度より増加させた場合に、その増加額の一定割合を法人税額または所得税額から控除できる制度です。


法人の場合は法人税、個人事業主の場合は所得税で適用を検討します。


制度の目的は、企業による賃上げや人材投資を促進することです。

給与を増やした会社に対して、税額控除という形で税負担を軽減する仕組みです。

制度は、全企業向け、中堅企業向け、中小企業向けなど、企業規模に応じて区分されています。適用できる制度区分、要件、控除率、上乗せ措置は、適用事業年度により変わるため、実際の申告では最新の制度を確認する必要があります。


教育訓練費の上乗せ措置とは

賃上げ促進税制では、給与等支給額の増加要件を満たすだけでなく、一定の上乗せ要件を満たすことで税額控除率が加算されることがあります。


その一つが、教育訓練費に関する上乗せ措置です。

令和4年度改正後の制度では、教育訓練費の額が前年度より一定割合以上増加した場合に、税額控除率を上乗せできる仕組みが設けられていました。


中小企業向けでは、教育訓練費が前年度比10%以上増加した場合に、控除率が上乗せされる制度でした。


教育訓練費の上乗せ措置は、単に給与を上げるだけでなく、従業員のスキルアップや能力開発に投資している会社を税制面で後押しするものです。


ただし、教育訓練費に該当するかどうかは、支出の名称ではなく実態で判断します。

「研修費」「セミナー費」「教育費」といった勘定科目で処理しているからといって、必ず賃上げ促進税制上の教育訓練費になるわけではありません。


教育訓練費に該当する費用

賃上げ促進税制の教育訓練費とは、国内雇用者の職務に必要な技術や知識を習得させ、または向上させるために支出する費用をいいます。

対象となる費用には、たとえば次のようなものがあります。

  • 外部講師へ支払う講師料

  • 外部講師の交通費や宿泊費

  • 外部研修会社へ支払う研修委託費

  • 従業員を外部セミナーへ参加させるための受講料

  • オンライン研修の受講料

  • eラーニングサービスの利用料

  • 職務に必要な資格取得講座の受講料

  • 研修会場の使用料

  • 教材費


ポイントは、国内雇用者の職務に必要な教育訓練であることです。

その従業員の担当業務や会社の事業に関連しない研修は、教育訓練費の対象から外れる可能性があります。


オンライン研修も対象になる

教育訓練費の対象となる研修は、対面形式に限られません。

オンライン研修やeラーニング、動画講座、ウェビナーなども、要件を満たせば教育訓練費の対象になります。


たとえば、営業担当者向けの営業研修、経理担当者向けの会計・税務研修、製造担当者向けの品質管理研修、エンジニア向けのプログラミング研修などです。


研修の形式が対面かオンラインかは、本質的な問題ではありません。

重要なのは、その研修が国内雇用者の職務に必要な技術や知識の習得・向上を目的としているかどうかです。


したがって、オンライン研修であっても、職務に関連する内容であり、受講者や受講内容を記録できるのであれば、教育訓練費に含められる可能性があります。


定額制オンラインセミナーも対象になるか

最近増えているのが、月額や年額の定額料金を支払うことで、さまざまな講座を自由に受講できるオンラインセミナーです。いわゆるサブスク型研修、定額制研修、学び放題サービスのようなものです。


このようなサービスも、原則として教育訓練費の対象になり得ます。

ただし、対象になるのは、国内雇用者の職務に関連する講座を受講した部分に限られます。

たとえば、営業研修、マネジメント研修、会計研修、IT研修、法務研修、コンプライアンス研修など、従業員の担当業務や会社の事業に関係する講座であれば、教育訓練費の対象になり得ます。


一方、職務に関係しない趣味的な講座、福利厚生的な講座、一般教養にとどまる講座などが含まれる場合には、その部分は教育訓練費の対象外と考える必要があります。


すべての受講講座が職務関連なら全額対象

定額制オンラインセミナーであっても、受講した講座がすべて従業員の職務に関連する内容であれば、受講料全額を教育訓練費に含められる可能性があります。


たとえば、経理部門の従業員が、会計、税務、電子帳簿保存法、インボイス制度、決算実務などの講座だけを受講している場合です。


また、営業部門の従業員が、営業スキル、プレゼンテーション、交渉術、顧客管理、マーケティングなどの講座だけを受講している場合も、職務関連性を説明しやすいでしょう。


この場合、定額制であること自体は問題ではありません。研修の形式や料金体系ではなく、実際に受講した内容が職務に関連しているかどうかが重要です。


職務に関係ない講座が含まれる場合は按分が必要

一方、定額制オンラインセミナーでは、幅広いジャンルの講座を受けられることがあります。ビジネス研修だけでなく、趣味、健康、語学、投資、自己啓発、ライフスタイル、一般教養などの講座が含まれる場合もあります。


このようなサービスで、職務に関連する講座と職務に関連しない講座の両方を受講している場合、受講料全額を教育訓練費に含めることはできません。職務に必要な講座の割合で按分し、職務関連部分だけを教育訓練費に含めるなどの対応が必要です。


たとえば、定額制サービスの受講履歴を確認したところ、10講座中7講座が職務関連、3講座が職務関連外だった場合、受講料の70%を教育訓練費として扱うことが考えられます。

ただし、按分方法は受講時間、講座数、利用実績、料金体系などを踏まえ、合理的である必要があります。


職務関連性はどう判断するか

定額制オンラインセミナーで最も重要なのは、職務関連性の判断です。

職務関連性は、受講者の所属部署、担当業務、職位、今後予定される業務、会社の事業内容などを踏まえて判断します。


たとえば、次のような研修は職務関連性を説明しやすいでしょう。

  • 経理担当者が会計・税務研修を受ける

  • 営業担当者が営業スキル研修を受ける

  • 管理職がマネジメント研修を受ける

  • 人事担当者が労務管理研修を受ける

  • IT担当者が情報セキュリティ研修を受ける

  • 製造部門の従業員が品質管理研修を受ける


一方、次のようなものは慎重に判断が必要です

  • 業務と関係のない趣味講座

  • 個人的な資産運用講座

  • 健康増進や美容に関する講座

  • 一般的な教養講座

  • 従業員本人の私的関心に基づく講座


もちろん、健康管理やメンタルヘルス、資産形成、語学なども、会社の業務や職務内容と具体的に関連する場合があります。大切なのは、なぜその従業員の職務に必要なのかを説明できることです。


受講履歴と実績報告が重要

職務関連性を判断するためには、受講履歴や従業員の実績報告などの記録が重要です。

定額制オンラインセミナーでは、単に契約書や請求書を保存するだけでは不十分です。

誰が、いつ、どの講座を、どの程度受講したのかを確認できる資料が必要です。

具体的には、次のような資料を保存しておくとよいでしょう。

  • 受講履歴一覧

  • 受講者名

  • 講座名

  • 講座内容

  • 受講日時

  • 受講時間

  • 修了証

  • 受講レポート

  • 研修報告書

  • 研修の目的を記載した社内申請書

  • 上長の承認記録

  • 定額制サービスの請求書や領収書


これらの資料があれば、職務関連部分を教育訓練費として計上した根拠を説明しやすくなります。


明細書の作成・保存が必要

教育訓練費の上乗せ措置を適用する場合には、教育訓練費に関する明細書を作成し、保存する必要があります。令和4年度改正により、申告書への添付は不要とされました。


ただし、添付不要になっただけで、作成・保存が不要になったわけではありません。

税務調査で確認を求められた場合に提示できるよう、必要事項を記載した明細書を保存しておく必要があります。


明細では、実施時期、内容および実施期間、受講者・対象者、支払証明、税込支払額を一覧形式で整理する記載形式が考えられます。

このような形で、研修ごとに内容と金額を整理しておくことが実務上重要です。


明細書に記載すべき事項

教育訓練費の明細書には、少なくとも次の事項を記載する必要があります。


  • 教育訓練等の実施時期

年月は必須で、日付は任意とされています。


  • 教育訓練等の実施内容

研修のテーマ、内容、実施期間などを記載します。


  • 教育訓練等の受講者

研修を受けた者、または受ける予定の者の氏名などを記載します。


  • 教育訓練費の額の支払証明

費用を支払った年月日、内容、金額、相手先の氏名または名称が明記された領収書の写しなどを保存します。


定額制オンラインセミナーの場合には、これに加えて、受講履歴や按分計算資料を保存しておくことが重要です。


定額制セミナーの按分方法

職務関連講座と職務関連外講座が混在する定額制オンラインセミナーでは、合理的な按分が必要です。按分方法としては、次のようなものが考えられます。


  • 受講講座数による按分

  • 受講時間による按分

  • 職務関連講座の利用日数による按分

  • 職務関連アカウント数による按分

  • サービス内で料金区分がある場合は、その料金区分による按分


たとえば、年間契約で120万円のオンライン研修サービスを利用し、受講履歴の合計時間が100時間、そのうち職務関連講座が80時間であれば、120万円の80%である96万円を教育訓練費に含めるという考え方ができます。


講座数で按分するより、受講時間で按分した方が実態を反映しやすい場合もあります。

どの方法を採用する場合でも、毎期継続して合理的に適用し、按分根拠を保存することが大切です。


対象外になりやすい費用

教育訓練費として扱えそうに見えても、対象外になる費用があります。

たとえば、次のような支出です。


  • 国内雇用者の職務に関係しない講座の受講料

  • 役員だけを対象とする研修費

  • 採用予定者や内定者だけを対象とする研修費

  • 従業員の福利厚生目的の講座

  • 単なる懇親会やレクリエーション費用

  • 自己啓発目的で業務関連性が不明な講座

  • 会社業務と関係のない資格取得費


教育訓練費の対象は、国内雇用者の職務に必要な技術・知識の習得または向上のための支出です。対象者が国内雇用者かどうか、内容が職務に関連するかどうかを必ず確認しましょう。


役員研修は対象になるか

賃上げ促進税制の教育訓練費は、国内雇用者に対する教育訓練費が対象です。

役員は通常、国内雇用者には含まれません。

そのため、役員だけを対象とする研修費は、教育訓練費の上乗せ要件の対象外となるのが基本です。


たとえば、代表取締役だけが経営者セミナーに参加した費用や、取締役だけを対象とした役員研修は、法人税上の損金になるかどうかとは別に、賃上げ促進税制の教育訓練費には含められない可能性が高いです。


一方、従業員である管理職がマネジメント研修を受講する場合には、対象になり得ます。

研修対象者が役員なのか、国内雇用者なのかを確認しましょう。


出向者や派遣社員への研修

教育訓練費の対象者は国内雇用者です。

そのため、出向者や派遣社員、業務委託者が研修を受ける場合には、対象になるか慎重に判断する必要があります。


自社が直接雇用している国内雇用者であれば対象になり得ます。

一方、派遣会社から受け入れている派遣社員や、業務委託契約のフリーランスに対する研修費は、自社の国内雇用者に対する教育訓練費とはいえない可能性があります。


出向者については、雇用関係や給与負担の状況により判断が必要です。

賃上げ促進税制は給与等支給額の判定とも関係するため、対象者の範囲を整理しておきましょう。


教育訓練費と福利厚生費の違い

定額制セミナーには、ビジネス研修だけでなく、健康、趣味、生活、教養などの講座が含まれることがあります。会社が従業員のためにこうした講座を提供すること自体は、福利厚生として意味があります。


しかし、福利厚生目的の支出が、すべて賃上げ促進税制の教育訓練費になるわけではありません。教育訓練費として認められるには、職務に必要な技術・知識の習得または向上を目的としている必要があります。


たとえば、健康管理講座でも、現場作業員の労災防止や管理職のメンタルヘルス対応など、職務との具体的関連性が説明できれば対象になる可能性があります。

一方、単に従業員の私生活を充実させる目的の講座であれば、教育訓練費には含めにくいでしょう。


勘定科目より実態が重要

会計処理上、研修費、教育訓練費、福利厚生費、支払手数料、通信費など、どの勘定科目で処理しているかは会社によって異なります。


しかし、賃上げ促進税制の教育訓練費に該当するかどうかは、勘定科目ではなく実態で判断します。研修費勘定で処理していても、職務関連性がなければ対象外です。


逆に、支払手数料や通信費で処理していても、実態として国内雇用者の職務に必要なオンライン研修費であれば、教育訓練費に含められる可能性があります。

税額控除の計算では、会計上の勘定科目から機械的に抽出するのではなく、支出内容を確認して集計する必要があります。


税抜経理・税込経理と教育訓練費

教育訓練費の額を集計する際には、消費税の経理方式にも注意が必要です。


税抜経理を採用している場合、教育訓練費の金額は原則として税抜金額で集計します。

税込経理を採用している場合には、税込金額で集計することになります。


明細書では税込支払額が記載されていても、実際の税額控除計算では、会社の経理方式や制度上の取扱いに応じて確認が必要です。


税務調査で確認されやすいポイント

賃上げ促進税制の教育訓練費について、税務調査では次のような点が確認される可能性があります。

  • 教育訓練費の明細書を作成・保存しているか

  • 研修の実施時期が分かるか

  • 研修内容が職務に関連しているか

  • 受講者が国内雇用者か

  • 受講者名や受講履歴が確認できるか

  • 定額制セミナーの受講内容が分かるか

  • 職務関連外講座を除外しているか

  • 按分方法が合理的か

  • 領収書や請求書など支払証明があるか

  • 前年度の教育訓練費と比較できるか

  • 教育訓練費の増加割合を正しく計算しているか


申告書への添付が不要になったからといって、資料を残していないと、税務調査で説明が難しくなります。教育訓練費の上乗せ措置を使う場合は、申告前に資料を整備しておきましょう。


実務で作成しておきたい教育訓練費明細

教育訓練費の上乗せ措置を適用する場合、次のような項目を一覧にした明細書を作成しておくと実務上便利です。

番号。

  • 実施時期

  • 研修名

  • 研修内容

  • 実施期間

  • 受講者名

  • 所属部署

  • 職務関連性の説明

  • 支払先

  • 支払年月日

  • 支払額

  • 消費税区分

  • 証憑番号

  • 定額制サービスの場合の按分率

  • 教育訓練費に含める金額


支払証明と受講者・研修内容を紐づけて管理することが重要です。


定額制セミナー利用時の社内ルール

定額制オンラインセミナーを教育訓練費に含める場合は、社内ルールを整えておくと安心です。たとえば、次のようなルールです。


  • 受講前に上長の承認を受ける

  • 受講目的を記録する

  • 職務関連講座だけを教育訓練費集計対象とする

  • 受講後に研修報告書を提出する

  • 受講履歴を月次で保存する

  • 職務関連外講座は集計対象から除外する

  • 按分方法を事前に定める

  • 教育訓練費明細を経理部で保管する


このような運用にしておけば、職務関連性や按分の合理性を説明しやすくなります。

特に、自由に受講できるサブスク型研修では、従業員がどの講座を受けたかを会社が把握できないと、教育訓練費として集計する根拠が弱くなります。


よくある誤解

賃上げ促進税制の教育訓練費について、実務上よくある誤解を整理します。


  • オンライン研修は対象外

研修形式が対面かオンラインかは問われません。

職務に必要な技術や知識の習得・向上を目的とした研修であれば、オンライン研修も対象になり得ます。


  • 定額制セミナーの受講料は全額対象

受講講座がすべて職務関連であれば全額対象になり得ますが、職務関連外の講座が含まれる場合には按分が必要です。


  • 申告書に明細書を添付しないから作成しなくてよい

令和4年度改正で添付は不要になりましたが、明細書の作成・保存は必要です。


  • 研修費勘定に入っていれば教育訓練費になる

勘定科目ではなく、支出内容、対象者、職務関連性で判断します。


実務上のチェックポイント

定額制オンラインセミナーを賃上げ促進税制の教育訓練費に含める場合は、次の点を確認しましょう。

  • 対象者は国内雇用者か

  • 研修内容は職務に関連しているか

  • 受講履歴を取得できるか

  • 職務関連講座と職務関連外講座を区分できるか

  • 受講料の按分方法は合理的か

  • 受講者の実績報告を保存しているか

  • 研修内容やテーマを説明できるか

  • 支払先、支払日、金額を確認できる領収書等があるか

  • 教育訓練費明細書を作成・保存しているか

  • 前年度の教育訓練費と比較できるか

  • 申告書添付不要を理由に資料保存を省略していないか


このチェックを行なうことで、教育訓練費上乗せ措置の適用漏れや否認リスクを防ぎやすくなります。


まとめ

賃上げ促進税制では、給与等支給額を前年度より増加させた場合に、一定の税額控除を受けられます。


さらに、教育訓練費の額が前年度より一定割合以上増加した場合には、税額控除率の上乗せを受けられることがあります。


教育訓練費とは、国内雇用者の職務に必要な技術や知識を習得させ、または向上させるために支出する費用です。外部講師への報酬、研修委託費、外部研修参加費などが対象となり、研修形式は対面かオンラインかを問いません。


そのため、定額制でさまざまな研修を受けられるオンラインセミナーやサブスク型研修サービスも、職務に関連する部分については教育訓練費の対象になり得ます。

ただし、受講した講座に職務と関連しないものが含まれる場合には、受講料全額を教育訓練費にすることはできません。

職務に必要な講座の割合、受講時間、講座数などにより合理的に按分し、職務関連部分だけを教育訓練費に含める必要があります。

職務関連性は、受講履歴、従業員の実績報告、研修内容、所属部署、担当業務などをもとに判断します。


教育訓練費の上乗せ措置を適用する場合には、教育訓練費の明細書を作成し、保存する必要があります。


令和4年度改正により、明細書の申告書添付は不要になりましたが、作成・保存まで不要になったわけではありません。明細書には、教育訓練等の実施時期、実施内容、受講者、支払証明などを記載し、領収書や受講履歴と紐づけて保管しましょう。


定額制オンラインセミナーは便利な人材育成手段ですが、賃上げ促進税制の教育訓練費に含めるには、職務関連部分の区分と資料保存が欠かせません。賃上げ促進税制の上乗せ措置や教育訓練費の集計で迷う場合は、税理士へ相談することをおすすめします。

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