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国税庁「令和6年分 民間給与実態調査」

  • 執筆者の写真: 安田 亮
    安田 亮
  • 1 日前
  • 読了時間: 2分

おはようございます!代表の安田です。


今回は国税庁が公表した「令和6年分 民間給与実態調査」の内容についてご紹介します。企業の人事労務や給与設計に役立つポイントを整理しました。


1. 民間給与実態調査とは?

民間給与実態調査は、国税庁が毎年行っている統計調査です。民間企業に勤める給与所得者の平均給与、所得分布、性別・年齢別の傾向などを明らかにするもので、企業経営や税制議論の基礎資料となっています。

今回公表されたのは令和6年分で、前年に比べて賃上げや労働市場の変化がどのように表れたかが注目されています。


2. 調査の主な結果

(1)平均給与の推移

  • 令和6年の平均給与は約460万円(前年より増加)

  • 賃上げの流れを背景に、2年連続で上昇しています

(2)性別の違い

  • 男性の平均給与:約560万円

  • 女性の平均給与:約310万円。依然として大きな格差はありますが、女性の給与は前年より伸び率がやや高く、改善傾向も見られます

(3)雇用形態による違い

  • 正規雇用労働者:平均520万円。

  • 非正規雇用労働者:平均200万円弱。非正規雇用の割合は依然として高く、処遇改善が課題とされています。


3. 実務への影響

<人事労務戦略>

  • 平均給与の上昇傾向は、人材獲得競争の激化を反映しています。

  • 中小企業においても賃上げを意識した人件費設計が求められます。


<税務実務への示唆>

  • 給与水準の変化は、源泉徴収税額や社会保険料負担に直接影響。

  • 「年収の壁」問題(123万円・130万円など)を意識した労働調整が引き続き重要。


4. まとめ

令和6年分の調査結果では、平均給与が2年連続で増加し、全体として賃金上昇の流れが確認されました。一方で、性別や雇用形態による格差は依然として大きく、今後の税制や社会保障制度における重要課題といえます。


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