第3回)貸手の処理・セール&リースバック・サブリース
- 安田 亮
- 2 日前
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おはようございます!代表の安田です。
本日は新リース会計基準シリーズの3回目です。貸手の会計処理とセール&リースバック・サブリースを取り扱います。
1. 貸手の分類と判定
ファイナンス vs. オペレーティングは従来踏襲
ファイナンス判定:
現在価値基準:貸手リース料のPV ≥ 現金購入価額の概ね90%
耐用年数基準:リース期間 ≥ 経済的耐用年数の概ね75%
残価保証は貸手のリース料に含め、第三者保証も含む点に注意。
土地付きは原則オペレーティング推定、土地/建物の配分を行なって建物で判定
2. 会計処理の骨子
所有権移転外ファイナンス:
製造・販売を事業とする貸手は、開始日に売上とリース投資資産を計上(利息相当額控除後)。販売益が軽微なら利息へ組込可
事業の一環以外は売却損益計上+リース投資資産など
オペレーティング:原則定額法で期間配分。フリーレントなど無償期間の扱いも明確化
3. セール&リースバック
一体処理の金融取引とする場合/資産売却+リース会計とする場合の判定枠組みを整備
Topic 842モデルを参考に、収益認識基準との整合性を重視し、売却益の過大/過少計上を避ける配慮。時価・市場レートから乖離した場合の調整も規定
工事請負+一括借上のようなケースでSALB適用除外となる場面も明確化
4. サブリース(中間的貸手)
原則ヘッドリースとサブリースは別契約として会計処理、ROUに基づく分類
例外:中間的貸手がヘッドリースに対しリスクを負わない場合の簡便法や、転リース(同一条件での再リース)に関する従来実務の取扱いを容認
5. まとめ(第3回)
貸手は分類判定の数値基準・事業実態で処理が分岐
セール&リースバック・サブリースは契約実態とレート/時価の適正が鍵です
