賃上げ促進税制と常時使用する従業員
- 安田 亮
- 2024年7月11日
- 読了時間: 3分
更新日:7月29日
おはようございます!代表の安田です。
本日は皆さんが気になる賃上げ税制について取り上げます。
令和6年度改正では、賃上げ促進税制において中堅企業向けの措置が創設されたほか、大企業向けのマルチステークホルダー要件の一部が改正されました。いずれも「常時使用する従業員」の数“2,000人”が改正内容の判断基準となります。
中堅企業向け賃上げ促進税制
中堅企業向け賃上げ促進税制では、青色申告法人で常時使用する従業員数が2,000人以下等の特定法人であれば、継続雇用者給与等支給増加割合が4%以上の場合に税額控除率を25%(同給与等支給増加割合が3%以上の場合は10%)とすることができます。また、大企業向け賃上げ促進税制では、取引先等との適切な関係の構築等の方針を記載した「マルチステークホルダー方針」の公表に係る対象範囲が見直され、対象法人に常時使用する従業員数が2,000人を超える法人が追加されました。
「常時使用する従業員」の定義
各税制の適用対象の判断基準となる「常時使用する従業員」とは、法令解釈通達において「常用であると日々雇い入れるものであるとを問わず、事務所または事業所に常時就労している職員、工員等(役員を除く)の総数」により判定することとされています。法人が「繁忙期に数か月程度の期間その労務に従事する者を使用するとき」は、その従事する者を「常時使用する従業員の数」に含めるとしている。
一方、中小企業基本法に定める「常時使用する従業員」とは、「予め解雇の予告を必要とする者」(労基法20①)であると解され、「日々雇い入れられる者」や「季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者」等を含めない一定の労働者とされています(労基法21)。「常時使用する従業員」の名称そのものは同じですが、賃上げ促進税制における定義とは異なる点に留意が必要です。
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【この記事の執筆者】
安田 亮(公認会計士・税理士)
安田亮公認会計士・税理士事務所 代表
京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。
現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。
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