特定親族と特定扶養親族の違い
- 安田 亮
- 2025年5月21日
- 読了時間: 3分
更新日:2 時間前
おはようございます!代表の安田です。
2025年度税制改正により、所得控除制度に新たな仕組みが加わりました。そのひとつが、「特定親族特別控除」の創設です。この新しい制度により、大学生年代の子どもを扶養している家庭が、これまで対象外だった場合でも一定の控除を受けられるようになります。
今回は、「控除対象扶養親族」「特定扶養親族」「特定親族」の違いと、それぞれの要件をわかりやすく解説します。
■基本の「控除対象扶養親族」とは?
まず基本となるのが「控除対象扶養親族」です。これは以下の条件を満たす親族を指します:
納税者と生計を一にしている
年齢が16歳以上
合計所得金額が58万円以下
この対象者がいる場合、所得税の扶養控除として38万円の控除が受けられます。
■特定扶養親族とは?
控除対象扶養親族のうち、さらに次の条件を満たすと「特定扶養親族」に該当します:
年齢が19歳以上23歳未満(主に大学生年代)
この場合、扶養控除の金額は63万円にアップします。つまり、大学進学などで子の教育費がかさむ時期に、より大きな税額軽減が受けられる仕組みです。
■2025年からの新設「特定親族」とは?
今回の税制改正で新設されたのが「特定親族」という区分です。これは、合計所得金額が58万円を超え、扶養控除の対象にならない大学生年代の子どもでも、一定の条件下で控除が受けられる仕組みです。
条件は以下のとおり:
年齢が19歳以上23歳未満
合計所得金額が58万円超かつ123万円以下
控除対象扶養親族には該当しない
この「特定親族」を扶養する場合、最大63万円の「特定親族特別控除」が受けられます。
■所得額によって控除額が変動!
特定親族特別控除は、子どもの所得が増えるに従って段階的に控除額が減額される「逓減方式」です。
所得額(万円) | 控除額(万円) |
58超〜85以下 | 63 |
85超〜90以下 | 61 |
90超〜95以下 | 51 |
95超〜100以下 | 41 |
100超〜105以下 | 31 |
105超〜110以下 | 21 |
110超〜115以下 | 11 |
115超〜120以下 | 6 |
120超〜123以下 | 3 |
大学生のアルバイト収入などで、これまで扶養控除の対象外になっていたケースでも、この控除により一定の支援が受けられるようになります。
■年齢判定の基準は?
いずれの制度においても、年齢は12月31日現在の満年齢で判定されます。
■まとめ:子育て世帯に新たな選択肢
今回の税制改正は、大学生年代の子どもを持つ家庭にとって実質的な税負担の軽減策となるものです。従来の控除制度から漏れていた家庭にも配慮された制度設計となっています。
「特定親族特別控除」は令和7年度(2025年分)以降の所得税申告から適用されるため、該当するかどうか、年末調整や確定申告の際にぜひ確認してみてください。
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【この記事の執筆者】
安田 亮(公認会計士・税理士)
安田亮公認会計士・税理士事務所 代表
京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。
現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。
事務所ブログでは、税制改正や会計基準、経営実務に関する情報を、専門用語をできるだけかみ砕き、経営者や経理担当者の方に役立つ形で解説しています。







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