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GM課税と法人税等の見積り
おはようございます!代表の安田です。 2024年4月1日以降に開始する年度から、グローバル・ミニマム(GM)課税制度に係る法人税等の会計処理と開示に関する実務対応報告第46号が適用されます。 この新しい制度により、法人はGM課税制度に基づく法人税等を合理的に見積もり、財務諸表に計上することが求められます。ただし、四半期(中間)財務諸表には計上しないことが認められています。 <GM課税制度の概要> GM課税制度は、法人が国際的に最低限の税率を確保するために導入されました。この制度により、多国籍企業が税負担を回避することを防ぎ、公平な競争環境を確保することが目的です。 <会計処理のポイント> 適用初年度の対応 適用初年度から、財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、GM課税制度に係る法人税等を見積もり損益に計上します。適切な情報の収集体制を構築することが求められます。 情報の入手と調整項目 GM課税制度に対応するためには、新たな調整項目を把握し、子会社等からの情報を適時に入手する体制を整える必要があります。特に適用初年度は、これらの情報収集が困難な場
安田 亮
2024年8月7日


赤字上場について
おはようございます!代表の安田です。 東京証券取引所には、上場を検討する企業から「グロース市場でも黒字化しないと上場できないのか」、「赤字だが、現在の事業計画で上場は可能か」といった赤字上場に関する相談が多く寄せられています。 結論として、グロース市場において上場までの黒字化を求める制度は存在しないため、赤字上場は可能です。実際、高い成長可能性が評価されて赤字上場を果たした事例も存在します。 <近年の赤字上場事例> ispace(2023年4月上場) 上場時の業績予想は赤字(売上高9.84億円、経常利益は112.87億円の赤字)。 月面へ顧客から預かる荷物を運ぶ事業など、夢にあふれた将来性が評価されました。 ノイルイミューン・バイオテック(2023年6月上場) 新規がん免疫療法の開発事業等、未来への期待を抱かせる事業を手掛ける会社が目立ちます。 <赤字上場における留意事項> 赤字上場を目指す企業には、以下の点に特に留意する必要があります: ビジネスモデルや事業環境の評価 企業の成長実現に向けた取り組みの効果やコストを、事業計画に合理的に反映させる
安田 亮
2024年8月6日


上場企業の約4分の1を中小が監査
おはようございます!代表の安田です。 2024年7月19日、公認会計士・監査審査会(CPAAOB)は2024年版「モニタリングレポート」を公表しました。このレポートによると、大手監査法人からの異動が鈍化する中、会計監査人の異動件数は昨年の204件から115件に減少しました。また、規模別のシェアでは、中小規模監査事務所の割合が過去最高の24.7%に達し、上場企業の約4分の1を監査していることが明らかになりました。 <監査人の異動状況> 監査人の異動件数は2年連続で減少しており、2023年7月からの1年間で115件に留まりました。異動の内訳は、大手から準大手・中小への異動が続く一方で、その勢いは鈍化しています。具体的には、大手から41件減、準大手から4件減、中小へは45件の増加となりました。 <規模別シェアの推移> 2024年3月末時点での上場国内会社数における監査事務所の規模別シェアでは、大手のシェアが60%を下回る一方、中小規模の監査事務所のシェアが増加し、過去最高の24.7%に達しました。これは、上場企業の約4分の1を中小規模の監査事務所が監査
安田 亮
2024年8月4日


2025年3月期の第1四半期決算短信の開示
おはようございます!代表の安田です。 2025年3月期の第1四半期決算短信の開示が2024年7月から始まりました。7月10日時点で3社が開示を行なっており、いずれも監査人による任意のレビューは受けていません。 キャッシュ・フロー(CF)計算書の開示については、開示するケースと省略して注記を記載するケースに分かれています。 <第1・第3四半期決算短信の概要> 四半期報告書が廃止され、第1・第3四半期は四半期決算短信に一本化されました。一本化後の第1・第3四半期決算短信に添付する四半期連結財務諸表等では、財務報告の枠組みを「適正表示の枠組み」と「準拠性の枠組み」から選択することができます。 適正表示の枠組み:従前の四半期報告書並みの財務諸表等を作成します。 準拠性の枠組み:東証が定める作成基準で以下の事項以外の記載を省略できます。 <開示すべき事項> 四半期連結貸借対照表(または四半期貸借対照表) 四半期連結損益計算書および四半期連結包括利益計算書または四半期連結損益および包括利益計算書(または四半期損益計算書) 会計方針の変更、会計上の見積りの変更
安田 亮
2024年8月3日


政策保有株式に関する方針の開示
おはようございます!代表の安田です。 本日から税務だけでなく、会計分野の記事も混ぜていきたいと思います。 本日は政策保有株式に関する方針の開示に関して。 政策保有株式とは、企業が戦略的な目的で保有する株式のことを指します。近年、この保有株式の透明性や縮減が求められるようになっています。 2024年6月、経済産業省の「持続的な企業価値向上に関する懇談会」は、政策保有株式の保有目的を企業戦略と関連付け、議決権の行使状況を含めて投資家に具体的に説明し、透明性を高めることが必要だと提言しました。 政策保有株式の開示動向 上場企業では、政策保有株式に関する方針を有価証券報告書だけでなく、定時株主総会招集通知などでも開示する動きが見られます。例えば、トヨタ自動車は、2024年6月の株主総会招集通知において、以下の3点を政策保有株式に関する方針として開示しました。 保有の意義が認められる場合を除き、保有しない。 保有の意義や資本コスト等を精査の上、取締役会で毎年検証。 保有先企業との建設的な対話を通じて、経営課題の共有・改善に繋げる。 さらに、トヨタ自動車は直
安田 亮
2024年7月30日


四半期短信の2段階開示とデータ形式
おはようございます!代表の安田です。 四半期決算短信の開示方法が改正され、任意のレビューを受ける場合には、2段階開示が可能となりました。この新しい開示方法とデータ形式について詳しく解説します。 <2段階開示の概要> 改正後の第1・第3四半期決算短信において、任意のレビューを受ける場合、以下のような2段階開示が可能となります: 先行開示:レビュー未了の短信を先行して開示する レビュー完了後の開示:レビューが完了次第、短信とレビュー報告書を開示する。 <データ形式の変更点> 四半期開示の一本化により、四半期決算短信と通期決算短信のデータ配信形式が大幅に変更されました。具体的な変更点は以下の通りです: XBRLファイル:提出範囲が拡大し、四半期決算短信でもXBRLファイルの提出が必要となりました。 HTMLファイル:新たにHTMLファイルの提出が求められています。PDF、XBRL、HTMLの3つのファイル形式での提出が必要です。 <2段階開示における注意点> 2段階開示を選択した場合でも、提出するデータ形式は「レビュー完了次第、四半期決算短信を開示する
安田 亮
2024年7月27日


報酬依存度と監査人の辞任
おはようございます!代表の安田です。 2024年3月期の上場会社等の監査報告書において、報酬依存度の開示が始まりました。この報酬依存度とは、会計事務所等の総収入に占める特定の監査業務の依頼人からの報酬の割合を示します。特定の企業に対する報酬依存度が高い場合、会計事務所の独立性が阻害される可能性があるため、企業側も注意が必要です。 <報酬依存度の影響と監査人の辞任> 報酬依存度が高い場合、会計事務所は自己利益や不当なプレッシャーにより独立性が損なわれる可能性があります。このため、以下のような規定が設けられています: 5年連続で報酬依存度が15%を超える場合 原則として5年目の監査意見表明後に監査人は辞任しなければなりません。 2年連続で報酬依存度が15%を超える場合 監査契約が終了することがあります。この場合、2年目の監査意見表明前に独立性の評価を受けます。評価結果が不調、もしくは評価を受けても独立性の阻害要因を軽減できないと判断されれば、監査契約を終了することになります。 最近では、将来的に規定に抵触することが見込まれるため、監査人が辞任を申し出
安田 亮
2024年7月26日


決算発表の平均所要日数
おはようございます!代表の安田です。 25年3月期の第1四半期決算の決算発表シーズンになりました。 東京証券取引所(東証)は2024年6月6日、「2024年3月期決算発表状況の集計結果」を公表しました。これによると、東証上場内国会社の決算発表平均所要日数は40.3日で、前年同期の40.2日とほぼ変わらない結果となりました。 <決算発表の集中傾向> 決算発表日が特定の日に集中する傾向が見られ、特に5月10日(金曜日)に最も多くの企業(484社、21.4%)が発表を行いました。決算発表の集中は、アナリストや投資家にとって情報収集と分析の負担を増やし、迅速な判断を困難にするため、東証は上場企業に対し、取締役会の開催日を前倒しするなどの集中緩和に協力を求めています。 <決算発表のタイミング> 決算発表を立会時間中に行なった企業は全体の20.6%(466社)でした。 東証は投資家への迅速な情報提供のため、立会時間中か否かを問わず、開示が可能となり次第速やかに行なうことを推奨しています。また、2024年11月5日から立会終了時刻が午後3時30分に延長されるこ
安田 亮
2024年7月25日


固定負債の区分に「長期未払法人税等」
おはようございます!代表の安田です。 2024年6月14日、金融庁は「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」やガイドライン等計4本の改正案を公表しました。これは、企業会計基準委員会(ASBJ)が2024年3月22日に公表した実務対応報告第46号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」への対応です。 この改正により、貸借対照表や損益計算書の表示が見直されます。 <改正案の主な内容> 固定負債の区分に「長期未払法人税等」を新設 実務対応報告第46号では、グローバル・ミニマム(GM)課税制度に係る未払法人税等のうち、貸借対照表日の翌日から起算して1年を超えて支払の期限が到来するものは、固定負債の区分に「長期未払法人税等」などその内容を示す科目をもって表示するとしています。 これを受け、貸借対照表の固定負債の区分に「長期未払法人税等」が加えられます。 損益計算書の表示 GM課税制度に係る法人税等について、連結損益計算書では「法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)」を示す科目に表示し、法人税等が重要な
安田 亮
2024年7月23日


有報の総会前開示
おはようございます!代表の安田です。 2024年3月期において、有価証券報告書(有報)を総会前に開示する予定の企業が41社に上ることが経営財務の調査で明らかになりました。これは、前年同期の33社から8社増加したことを示しています。 <総会前開示の現状> 総会前開示を行なう企業は増加傾向にあるものの、2024年3月期決算企業全体に占める割合はわずか1.8%に留まっています。調査によれば、総会当日に開示を予定している企業は1,143社(49.4%)、翌日に開示を予定している企業は1,128社(48.8%)であり、総会当日および翌日の開示が約9割を占めています。 <金融庁の注目点> 金融庁は、総会当日や翌日に開示する企業が多い理由について、事前に有報が作成されていたにもかかわらず開示が遅れた可能性があるとして、実態の把握を進める考えです。 さらに、金融庁のアクション・プログラムでは、「有価証券報告書の開示が株主総会前のタイミングになるよう、環境整備について検討すべき」と明記されており、今後の対応が注目されます。 <業種別および市場別の開示状況>...
安田 亮
2024年7月22日
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