親子上場に関する東京証券取引所の新方針
更新日:9月2日
おはようございます!代表の安田です。
東京証券取引所(東証)は、親子上場および少数株主保護に関する新たな方針を明確に示すことを発表しました。これにより、親子関係や持分法適用関係にある上場会社は、少数株主との利益相反を適切に管理し、少数株主保護を図る必要があることが強調されました。
今回の発表は、2024年10月17日に行なわれた「従属上場会社における少数株主保護の在り方等に関する研究会」(第2期)の第6回会合で示された内容に基づいています。この会合では、少数株主保護の観点から必要な上場制度整備についての継続的な検討が求められました。また、上場子会社や関連会社を有する企業においては、中長期的な企業価値の向上を図るために、取締役会での議論と説明責任が重要であるとされています。
さらに、東証は親子・持分法関係そのものを否定するわけではなく、グループ経営上の理由や少数株主保護に関する考え方・方針について十分に説明することの重要性を強調しました。実際、上場会社の中には「グループ経営の在り方に関する検討が進めにくい」といった課題を抱えている企業もあり、これに応える形で、東証は親子上場等に関する具体的な考え方と方針を今後正式に示す予定です。
情報開示についても改善の余地があるとされており、少数株主保護やグループ経営に関する情報開示の状況については、フォローアップが実施されました。その結果、子会社役員の選解任に関する議決権行使の考え方の開示率が24%、役員の指名プロセスへの関与についての開示率が21%にとどまるなど、依然として限定的な状況が続いています。これを受け、年明けを目途に、より充実した情報開示を促すための事例集が公表される予定です。
親子上場に関連する少数株主保護の重要性を再認識し、企業の透明性向上に努めることが、今後の企業価値向上につながるでしょう。
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【この記事の執筆者】
安田 亮(公認会計士・税理士)
安田亮公認会計士・税理士事務所 代表
京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。
現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。
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