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所有権移転外リースと少額減価償却資産の特例

執筆者の写真: 安田亮
安田亮
2025年10月10日
読了時間: 3分

更新日:9月2日

おはようございます!代表の安田です。


本日は、新リース会計基準に対応したリース税制の改正点のひとつ、所有権移転外リースと少額減価償却資産の特例適用についてご紹介します。


1. 所有権移転外リースとは?

法人税法上、所有権移転外リースは「賃貸人から賃借人への引渡し時に売買があったもの」として扱われます。つまり、形式上はリース契約であっても、賃借人がその資産を取得したものとして取り扱われます。


このため、取得価額が10万円以上30万円未満のリース資産については、中小企業者等の少額減価償却資産の特例(措法67の5)の対象となる可能性があります。


2. 少額減価償却資産の特例とは?

この特例は、中小企業者等が取得価額30万円未満の一定資産を取得し事業に供した場合、取得価額を全額その年度の損金に算入できる制度です(適用期限:令和8年3月31日まで)。


  • 10万円未満の資産はそもそも一括損金算入可能

  • 他の特例(例:中小企業経営強化税制)を適用している資産は対象外

  • 「事業に供した日を含む事業年度」に全額損金経理することが必要


3. リース取引における注意点

リース資産を特例対象とする場合にも、いくつかの留意点があります。

  • 全額をその年度で損金計上する必要あり → リース料を期間按分し、複数年度にわたって経理している場合は対象外となります

  • 対象は10万円以上30万円未満の資産 → 10万円未満はそもそも一括損金、30万円以上は通常の減価償却

  • 資産取得とみなされるリース取引に限る → 単なる賃貸借とみなされるリースは対象外です


4. 実務への影響

この改正により、中小企業でもリース資産を取得した場合に、従来通り少額減価償却資産特例の恩恵を受けられる道が明確になりました。

  • 資金繰りの改善:一括損金算入により早期に節税効果が得られる

  • 経理処理の効率化:複数年度にわたる按分処理が不要

  • 契約設計の重要性:リース契約の条件次第で、特例適用の可否が分かれる


5. まとめ

所有権移転外リースと少額減価償却資産特例の整合が図られたことで、リース利用が多い中小企業にとって、節税と事務効率化の両面でメリットが期待されます。


ただし、要件を満たさない場合は適用できないため、契約内容や経理処理については専門家の確認が不可欠です。



神戸での起業や開業に関するご相談、確定申告にお困りの方、顧問税理士をお探しの方は安田亮公認会計士・税理士事務所までお問い合わせください

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【この記事の執筆者】

安田 亮(公認会計士・税理士)

安田亮公認会計士・税理士事務所 代表

京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。

現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。

事務所ブログでは、税制改正や会計基準、経営実務に関する情報を、専門用語をできるだけかみ砕き、経営者や経理担当者の方に役立つ形で解説しています。

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