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適格合併における「事業関連性要件」

執筆者の写真: 安田亮
安田亮
2025年11月19日
読了時間: 3分

更新日:9月2日

おはようございます!代表の安田です。


今回は、組織再編税制における「適格合併」の要件の一つである 事業関連性要件についてのお話です。中小企業やグループ法人においても重要な論点ですので、ぜひご参考ください。


1. 適格合併とは?

法人税法上、一定の要件を満たす合併は「適格合併」として取り扱われます。

適格合併に該当すれば、資産や負債の移転に伴う含み益を課税繰延べできるため、課税を回避できるメリットがあります。

ただし、適格要件を満たさない場合は「非適格合併」となり、移転資産に時価課税がされるため注意が必要です。


2. 事業関連性要件とは?

特に、支配関係のない法人間の合併では、

  • 金銭等不交付要件

  • 共同事業要件

の2つを満たす必要があります。

このうち共同事業要件の一部が「事業関連性要件」です。これは、

  • 合併法人(存続法人)のいずれかの事業 と

  • 被合併法人の「主要な事業」が、実態を備えたうえで相互に関連していること

を求めるものです。


3. 「関連する事業」と認められる例

事業関連性要件では、「同種事業」である必要はなく、業態が異なっていても関連性があれば認められます。

  • 例1:同じ小売業同士の合併(××小売業と××小売業)

  • 例2:製薬業における製造事業と販売事業の関係(同一製品に関連する異なる工程)

このように、製品やサービスを通じて関連していれば要件を満たすと考えられます。


4. 実務上の懸念点と判断

実務では「形式的に取引関係を作って要件を満たしたように見せるケース」が問題視されることがあります。

例えば、合併法人の販売先が被合併法人のみであった場合、「合併直前に一時的に取引を作っただけではないか」と疑われる可能性があります。

しかし、過去から合併直前まで継続して取引が行なわれてきたのであれば、単に販売先が被合併法人に偏っていることを理由に「事業の実態がない」と判断されることはないとされています。


まとめ

  • 適格合併には「事業関連性要件」があり、支配関係のない法人間の合併では特に重要。

  • 事業は「実態」が求められ、見せかけの取引は認められない。

  • 取引が過去から継続していれば、売上先が限定的でも事業の実態があると判断される。


当事務所では、組織再編税制や合併スキームに関する税務上の判定についてご相談を承っています。合併やグループ再編をお考えの際は、ぜひお声がけください。



神戸での起業や開業に関するご相談、確定申告にお困りの方、顧問税理士をお探しの方は安田亮公認会計士・税理士事務所までお問い合わせください!

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【この記事の執筆者】

安田 亮(公認会計士・税理士)

安田亮公認会計士・税理士事務所 代表

京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。

現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。

事務所ブログでは、税制改正や会計基準、経営実務に関する情報を、専門用語をできるだけかみ砕き、経営者や経理担当者の方に役立つ形で解説しています。

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