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マスクや消毒剤の購入費用の損金算入時期
おはようございます!代表の安田です。 新型コロナウイルス感染症が流行して以降、企業ではマスクや消毒剤などの感染症対策用品をまとめて購入・備蓄する動きが広まりました。こうした支出に対して、「どのタイミングで損金として計上できるのか?」という疑問を持つ経理担当者も多いのではないでしょうか。 今回は、感染症対策用品の損金算入時期について、法人税の観点から解説いたします。 ■原則:使用時に損金算入、未使用分は在庫計上 通常、マスクや消毒剤といった消耗品の費用は、実際に使用した事業年度に損金算入されます。事業年度末の時点で未使用のものが残っている場合は、資産計上(棚卸資産)となり、損金にはなりません。 ■例外:感染症対策目的なら「購入時に損金計上」も可 ただし、新型コロナウイルス感染症に対応するために購入したマスクや消毒剤については、使用・未使用を問わず、購入時点で一括して損金算入することが認められます。 これは、非常用食品の取扱いと同様に、災害等に備えた目的での備蓄であり、形式的な在庫管理よりも実態に即した処理が適切とされているためです(参考:国税庁「非
安田 亮
2025年4月17日


申告書確認表を活用しましょう
おはようございます!代表の安田です。 まもなく2025年3月期決算法人の確定申告時期を迎えます。この時期、法人税等の申告内容に誤りがあると、後の税務調査で指摘を受け、修正申告や加算税が発生する可能性があります。そのようなリスクを未然に防ぐため、国税庁が提供する「申告書確認表」および「税務上の要注意項目確認表」を活用することが推奨されています。 ■申告書確認表とは? 「申告書確認表」は、特に調査課所管法人(資本金1億円以上が原則)を対象に、過去の申告誤りや税務調査結果をもとに作成された、自主点検用の資料です。 この確認表は以下の3種類に分かれています。 内国法人用 グループ通算制度適用法人用 外国法人用 2024年4月1日以後に開始する事業年度分では、確認対象項目を図解形式で説明する「吹き出し別表」へのリンクも設けられており、視覚的にも確認しやすくなっています。 たとえば、「賃上げ促進税制」に関しては、別表六(二十四)・付表一において、給与等の支払いのために受け取った助成金(雇用安定助成金等)がある場合の金額記載欄が追加されています。 ■大規模法人
安田 亮
2025年4月12日


内定者の囲い込み費用、交際費になる?
おはようございます!代表の安田です。 10月の内定式を終え、春の入社に向けて内定者との関係構築を図る企業も多い時期です。会社の魅力を伝えるために、食事会や職場見学などの“囲い込み”を行う企業もありますが、その際にかかる費用は税務上「交際費」として扱うべきかどうか、慎重な判断が求められます。 ■内定者との支出は交際費?その判断基準とは 内定者は、採用が内定していてもまだ「従業員」ではありません。そのため、法人税法上では「事業に関係のある者」に該当し、支出内容によっては交際費として扱われる場合があります。 ■ケース別:交際費に該当する?しない? ▼ 食事・旅行等で好印象を与える場合 ⇒ 原則「交際費」 会社の印象を高める目的で食事や旅行に招待する場合、接待色が強いとされ、原則として「交際費」に該当します。ただし以下の要件を満たせば、会議費として交際費等から除外されることもあります。 1人あたりの費用が10,000円以下 以下の事項を記載した書類を保存①実施年月日②参加者の氏名③参加人数④金額⑤飲食店の名称・所在地 ▼工場見学・業務紹介などの場合 ⇒
安田 亮
2025年4月11日


内定者との懇親会費は接待飲食費に該当するか
おはようございます!代表の安田です。 4月になり新卒採用活動が活発になってきたころです。 こうした場での飲食費や交通費の会社負担について、税務上の処理に注意が必要です。今回は、採用内定者との懇親会費に関する法人税上の取扱いを解説いたします。 ■内定者との飲食費は「交際費等」に該当しないケースがある 採用内定者との懇親会に係る飲食費については、一定の条件を満たせば、交際費等から除外される飲食費として処理することが可能です。 ▼ 除外されるための要件 懇親会に要した1人あたりの費用が10,000円以下であること 以下の内容を記載した「一定の書類」を保存していること ①開催年月日 ②参加者の氏名 ③参加人数 ④金額 ⑤飲食店の名称・所在地等 ■なぜ交際費等に該当しないのか? 一般に社員同士のみの飲食費用は交際費等に含まれますが、内定者はその時点では正式な従業員ではありません。そのため、「事業に関係のある者」との飲食とされ、要件を満たせば交際費等から除外される扱いになります。 ■交通費の取扱いにも注意 内定者を会社案内や懇親会に招く際の、バス・電車・航空
安田 亮
2025年4月8日


合同会社の社員に対する事前確定届出給与
おはようございます!代表の安田です。 2025年3月17日、東京国税局は「合同会社の社員に対して事前確定届出給与を支給する場合の税務上の取扱い」に関する文書回答を公表しました。本記事では、この文書回答の概要を解説し、合同会社の税務実務における重要なポイントを整理します。 1.事前確定届出給与とは? 事前確定届出給与とは、役員に対する賞与等について事前に支給日や金額を確定し、税務署に届出を行なうことで損金算入が認められる制度です。これは法人税法施行令第69条第4項に規定されており、要件を満たすことで、役員報酬として経費処理が可能となります。 2.合同会社における適用のポイント 合同会社では、株式会社とは異なり、「職務の執行の開始の日」を厳密に定める必要がありません。株式会社の場合、役員の任期や選任の手続きが会社法で規定されていますが、合同会社では業務執行社員が社員総会の決定によって職務執行を開始する形になります。 このため、東京国税局は今回の文書回答において、合同会社における事前確定届出給与の届出期限を以下のように定めました。 届出期限の考え方..
安田 亮
2025年3月31日


賃上げ税制とマルステ方針の公表
おはようございます!代表の安田です。 賃上げ促進税制の適用に関して、大企業や中堅企業向けの税制適用において、「マルチステークホルダー方針(以下、マルステ方針)」の公表が義務化された点が注目されています。本記事では、その概要と影響について解説します。 1.マルステ方針とは? マルステ方針とは、企業が賃上げを行なうにあたり、次のような内容を明確にし、自社のホームページ等で公表することが求められる方針です。 給与等の支給額の引上げ方針 下請事業者等の取引先との適切な関係構築の方針 その他、企業がマルチステークホルダー(従業員、取引先、株主など)とどのように関わるか この方針の公表は、企業が単なる賃上げにとどまらず、ステークホルダー全体への影響を考慮した経営を行なうことを目的としています。 2.対象企業 この制度の適用を受ける企業は、次の要件を満たす必要があります。 (1)大企業向け 以下のいずれかに該当する法人 資本金または出資金が10億円以上かつ常時使用する従業員数が1,000人以上 常時使用する従業員数が2,000人超 (2)中堅企業向け...
安田 亮
2025年3月27日


マルチステークホルダー方針の新様式
おはようございます!代表の安田です。 1.マルチステークホルダー方針とは? マルステ方針とは、企業が給与等の支給額の引上げ方針や、下請事業者・取引先との適切な関係の構築方針などを明確にするための方針です。一定の企業はこの方針を公表し、税制優遇の適用を受ける際の条件とされます。 対象企業 大企業向け: 資本金または出資金が10億円以上 かつ 常時使用する従業員数が1,000人以上 または 常時使用する従業員数が2,000人超の法人 中堅企業向け: 資本金または出資金が10億円以上 かつ 常時使用する従業員数が1,000人以上 2.2025年改正のポイント 令和6年度改正では、以下の変更点が加えられました。 ① 公表期限の明確化 公表期限:2025年(令和7年)3月期に適用を受ける場合、前期以前にマルステ方針を公表していた企業も、新様式で改めて公表が必要となる。 ② 様式の刷新 新様式には、消費税の免税事業者との取引関係に関する記載項目が追加。 新たな手続きとして、以下の3つのステップが必要。 ③ 新様式に基づく手続きフロー 適用事業年度終了日まで:
安田 亮
2025年3月22日


出向先法人の退職給与負担金
おはようございます!代表の安田です。 出向先法人が負担する退職給与とは? 企業間の出向制度では、出向元法人(元の勤務先)に代わり、出向先法人(新たな勤務先)が出向者の退職給与の一部を負担するケースがあります。この負担金は、出向期間に応じて合理的に計算され、事前に取り決められた区分に基づいて支払われることが一般的です。 法人税法上の取り扱い 法人税法では、出向先法人が負担する退職給与の額は、出向者の出向期間に対応する額として合理的に計算されていれば、出向先法人の損金に算入できるとされています。具体的には、定期的に支出される退職給与負担金は、出向先法人が支出した事業年度で損金算入されます(法人税基本通達9-2-48)。 地方税法上の取り扱い 地方税法では、外形標準課税の付加価値割の基礎となる「報酬給与額」に、この退職給与負担金を含めることはできません。これは、形式的な支払者(通常は出向元法人)が退職給与の支払いを行うため、出向先法人の報酬給与額としては認められないためです。 法人税と地方税の違いに注意 法人税と地方税では、出向先法人の退職給与負担金の
安田 亮
2025年3月21日


賃上げ促進税制と教育訓練費
おはようございます!代表の安田です。 近年、政府は企業の賃上げを支援するために「賃上げ促進税制」を導入し、これを活用する企業も増えています。本記事では、賃上げ促進税制における教育訓練費の上乗せ措置について詳しく解説し、税制適用の際のポイントを整理します。 1.賃上げ促進税制とは? 賃上げ促進税制は、従業員の給与を増加させた企業に対し、税額控除を適用する制度です。特に、企業が教育訓練費を増やすことで追加の税額控除を受けられる仕組みが設けられています。 <上乗せ措置の概要> 企業が前年度と比較して一定割合以上の教育訓練費を増額した場合、税額控除率が以下のように上乗せされます。 大企業・中堅企業向け:5%上乗せ 中小企業向け:10%上乗せ この制度により、企業は従業員のスキルアップを促進しつつ、税制優遇を受けることが可能になります。 2.期をまたぐ教育訓練費の取り扱い 教育訓練費の支払いが事業年度をまたぐ場合、どのタイミングで適用年度の計算に算入できるのかが重要なポイントとなります。 <適用事業年度の教育訓練費の定義> 適用事業年度に算入できる教育訓練
安田 亮
2025年3月18日


特定税額控除規定の不適用措置と通算法人
おはようございます!代表の安田です。 特定税額控除規定の概要 特定税額控除規定とは、法人が研究開発や設備投資などに関して一定の税額控除を受けられる制度です。ただし、中小企業者等以外の法人がこれを適用する場合、「特定税額控除規定の不適用措置」が設けられています(措法42の13 ⑤)。 グループ通算制度適用法人の扱い グループ通算制度を適用している法人は、特定税額控除規定の不適用措置の適用要件の一つである継続雇用者給与等支給額の判定を個社ごとに行なう必要があります。この要件を満たさない場合、税額控除の適用を受けることができません。 上乗せ要件の厳格化 次のいずれかの条件に該当する法人は、継続雇用者給与等支給額の増加割合について、より厳しい「上乗せ要件」を満たす必要があります。 資本金10億円以上かつ常時使用従業員数1,000人以上 常時使用従業員数2,000人超 これらに該当する場合、継続雇用者給与等支給額の増加割合が1%以上でなければなりません。 グループ通算制度適用法人の判定方法 グループ通算制度を適用している場合、グループ内のいずれか1社でも「
安田 亮
2025年3月14日


分掌変更に伴う退職給与該当性
おはようございます!代表の安田です。 企業の役員変更に伴う退職給与の取扱いは、税務上の重要な論点の一つです。2024年5月23日に関東信越国税不服審判所が下した裁決(関裁(法)令5第43号)は、分掌変更に伴う退職給与の損金算入可否に関する重要な判断を示しました。 本記事では、その裁決内容を整理し、企業が取るべき対応について解説します。 1.裁決の概要 本件は、不動産賃貸業等を営む法人が、代表取締役から取締役への分掌変更に伴い、退職給与として金員を支給し損金算入したところ、税務当局がこれを否認し、法人税の更正処分を行ったことから争いとなったものです。関東信越国税不服審判所は、「本件は実質的に退職したと同様の事情に該当しない」として、納税者の請求を棄却しました。 2.退職給与として認められるための要件 法人税法では、役員の退職給与は、実際の退職がなくとも「実質的に退職と同様の事情」がある場合に損金算入が認められることがあります(法基通9-2-32)。具体的には、以下の要件を満たすことが求められます。 分掌変更後の役員給与の激減(概ね50%以上の減少)
安田 亮
2025年3月1日


暗号資産の区分変更とみなし譲渡
おはようございます!代表の安田です。 近年、暗号資産(仮想通貨)に関する税務処理の規定が整備されつつあり、法人が暗号資産を保有する場合の評価方法についても詳細なルールが定められています。本記事では、法人の暗号資産の取扱いに関する重要なポイントを整理し、企業の実務に与える影響について解説します。 1.暗号資産の区分と評価方法 法人が保有する暗号資産は、その用途や性質に応じて分類され、それぞれ異なる評価方法が適用されます。主に以下の2つに大別されます。 市場暗号資産(特定自己発行暗号資産に該当しないもの) 例:ビットコインやイーサリアムなどの流通している仮想通貨 評価方法:期末時に時価法を適用し、時価評価を行う 税務上の考え方:売却等による評価差額が損益に影響 特定譲渡制限付暗号資産 例:企業が特定の目的のために発行し、譲渡に制限がある暗号資産 評価方法:原則として原価法を適用し、取得価額で評価 税務上の考え方:売却時に損益計上 2.区分変更とみなし譲渡 法人が暗号資産の取扱いを変更した場合、例えば市場暗号資産から特定譲渡制限付暗号資産へ変更するとい
安田 亮
2025年2月28日


売上高100億円超の中小企業に関する税制改正
おはようございます!代表の安田です。 2025年(令和7年)度の税制改正では、中小企業経営強化税制において「売上高100億円超を目指す中小企業」向けの拡充措置が講じられます。この改正により、売上高の大きな成長を目指す企業が税制上の優遇措置を受けられるようになります。 <現状の売上高100億円超の中小企業数> 経済産業省の推計によると、売上高100億円を超える中小企業は現在約4,500社程度とされています。これは、中小企業の中でも比較的大きな規模の企業が一定数存在することを示しています。 税制改正のポイント 対象企業: 売上高100億円超を目指す中小企業 対象設備: 収益力強化設備(B類型) 優遇措置: 建物およびその附属設備等について、一定の税額控除または特別償却が認められる <経営への影響> この税制改正により、中小企業の設備投資が促進され、経営規模の拡大が進むと考えられます。特に成長志向の企業にとっては、大きな後押しとなる可能性があります。 今後の詳細については、引き続き経済産業省や国税庁の発表を注視する必要があります。
安田 亮
2025年2月16日


医療従事者の賃上げ促進税制
おはようございます!代表の安田です。 近年、医療従事者の給与引き上げを目的に「ベースアップ評価料」を導入する医療機関が増加しています。この新制度は、令和6年度診療報酬改定を受けて設けられたもので、医療従事者全体の賃金改善を目指し、診療点数を加算する形で導入されました。 ベースアップ評価料の概要 この評価料は、外来や在宅医療を対象とした場合、初診時に6点、再診時等に2点が加算されます。この加算点数分の収入は、すべて医療従事者の賃金に充当され、他の費用には充てられないことが求められています。また、制度を利用するためには、所定の届出書や賃金改善計画書を地方厚生局に事前提出する必要があります。 賃上げ促進税制との関係 賃上げ促進税制を適用する際、給与等支給額の基礎となる金額からは補助金等の「補填額」を控除する必要があります。しかし、今回の診療報酬改定では、ベースアップ評価料による加算点数分の収入は「役務の提供の対価として支払を受ける金額」とされ、補填額から除外される扱いとなっています。このため、評価料分の収入は給与等支給額に含まれることになります。 他制
安田 亮
2025年1月31日


オペレーティング・リースと法人税処理
おはようございます!代表の安田です。 2025年(令和7年)税制改正において、オペレーティング・リースに関する法人税の取り扱いが大きな注目を集めています。この改正では、リース税制の一部が整備され、特にオペレーティング・リース取引における法人税の処理に関する具体的な指針が示されました。以下では、改正のポイントについて詳しく解説します。 現行制度と改正の背景 現行のリース会計基準では、オペレーティング・リース取引に基づき支払う金額を賃借料として経理し、その額を損金算入することが認められています。しかし、新リース会計基準(企業会計基準第34号)の導入に伴い、すべてのリース取引が「使用権資産」および「リース負債」として貸借対照表に計上され、減価償却費や利息相当額を費用計上する方法が採用されました。 これにより、法人税処理を会計処理と一致させるべきかが議論の的となり、改正では法人税法上の処理方法が明確化されました。 改正の主な内容 オペレーティング・リースの継続処理 法人税法では、オペレーティング・リース取引を「賃貸借取引」と整理し、従来どおり「債務の確定
安田 亮
2025年1月30日


税額控除制度の複数適用と別表六(六)
おはようございます!代表の安田です。 税務申告において、賃上げ促進税制や研究開発税制といった特別税額控除制度を複数適用する場合、その詳細を記載した別表六(六)の提出が求められます。本記事では、これらの控除制度の概要と注意点について解説します。 1. 特別税額控除制度の概要 租税特別措置法に基づく特別税額控除制度は、企業の特定の取り組みに対して税額控除を認める制度です。同一事業年度において複数の控除を適用することが可能ですが、これに伴い、法人税申告書には以下の書類を添付する必要があります。 別表六(六):法人税の額から控除される特別控除額に関する明細書 別表六(六)付表:前期繰越分や当期税額控除可能額などに関する明細書 2. 税額控除可能額と90%制限 特別税額控除制度の合計額が調整前法人税額の90%を超える場合、超過部分は当期には控除できません。この制限により、例えば税額控除可能額が95%の場合、5%に相当する金額が控除不可となり、翌期以降への繰越対象となります。 3. 別表六(六)の提出義務 一部の実務家の間では、「控除可能額が90%以下であれ
安田 亮
2025年1月29日


留保金課税における議決権数の判定
おはようございます!代表の安田です。 留保金課税は、特定同族会社が一定の限度額を超えて所得を留保した場合に、その超過額に対して特別税率(10%~20%)を課す制度です。本制度の対象となる特定同族会社の判定に関して、実務上の誤りが散見されることが指摘されています。 特定同族会社の判定基準 特定同族会社とは、以下の要件を満たす会社を指します。 1.被支配会社であること 株主等が発行株式数または出資総額の50%以上を保有している場合 議決権の総数の50%以上を保有している場合 合名会社等で社員の過半数を占めている場合 2.議決権数による判定 議決権行使が制限される株主等がいる場合、その議決権数は除外され、残りの総数を基準として判定が行なわれます。具体例として、子会社が親会社株式を保有する場合など、その株式に議決権が付与されていても、会社法や基準に基づく制限がある場合は、議決権の対象外となります。 実務上の注意点 判定誤りのリスク 議決権行使が制限される株主等が含まれている場合、誤った計算基準を用いることで、課税対象の判定が不正確になる可能性があります。
安田 亮
2025年1月24日


優良な電子帳簿の適用範囲
おはようございます!代表の安田です。 令和3年度の税制改正により創設された「優良な電子帳簿」の特例は、一定の要件を満たす電子帳簿を対象とし、過少申告加算税の割合を原則10%から5%に軽減する仕組みです。 この特例の適用には、訂正や削除の履歴が残る仕組みが必要とされています。 適用を受けるための条件 令和6年6月末時点で、優良な電子帳簿の届出件数は38,479件に達しました。この特例の対象帳簿は、税法上保存義務のある帳簿が原則ですが、令和6年1月1日から、適用要件を満たすべき帳簿の範囲が限定されました。以下の帳簿が対象とされています。 仕訳帳および総勘定元帳 売上帳や収入帳(売上・収入に関する事項) 仕入帳や経費帳(仕入・経費に関する事項) 売掛帳(売掛金に関する事項) 買掛帳(買掛金に関する事項) 手形記入帳(受取手形・支払手形に関する事項) 貸付帳・借入帳などの債権債務に関する帳簿 有価証券受払い簿 固定資産台帳(減価償却資産) 繰延資産台帳 必要な帳簿の対応状況 事業者が作成していない帳簿については、要件を満たす必要はありません。たとえば、手
安田 亮
2025年1月21日


スキマバイトと賃上げ税制
おはようございます!代表の安田です。 近年、スキマバイトと呼ばれる、短時間で働く柔軟な労働形態が注目を集めています。 人手不足が深刻化する中、多くの企業がアプリを通じてギグワーカー(スキマワーカー)を雇用し、労働力を補完しています。このような新しい働き方は、賃上げ促進税制においても適用範囲として考慮されており、活用することで企業の税制優遇の恩恵を受けることができます。 賃上げ促進税制における「国内雇用者」の定義 賃上げ促進税制では、「国内雇用者」として以下が定義されています。 法人の事業所で作成された賃金台帳に記載されている者 役員を除く、パート、アルバイト、日雇い労働者を含む 賃金台帳は労働基準法に基づき、事業主が作成・保存する義務がある法定帳簿の一つであり、労働者の賃金やその計算基礎が記載されています。 スキマバイトの適用範囲 スキマバイトアプリを利用して雇用されたギグワーカーについても、企業がアプリ運営会社から提供される明細書を基に賃金台帳を作成することで、「国内雇用者」として認められる可能性があります。場合によっては、アプリの提供する明細
安田 亮
2025年1月16日


特定法人と常時使用従業員数の判定
おはようございます!代表の安田です。 中堅企業向け賃上げ促進税制の適用対象となる「特定法人」の判定基準において、常時使用する従業員数2,000人以下であることが求められます。ただし、支配関係法人との従業員数合計が10,000人を超える場合、その法人は特定法人として扱われません。この基準は、特定法人が税制の恩恵を受ける際の重要な判定ポイントとなります。 <具体例> 法人Xの従業員数が1,500人、支配関係法人の従業員数が1,000人の場合 → 合計2,500人で10,000人以下のため、法人Xは特定法人に該当します。 法人Xの従業員数が1,500人、支配関係法人の従業員数が9,000人の場合 → 合計10,500人で10,000人を超えるため、法人Xは特定法人に該当しません。 留意点 支配関係法人が海外子法人を含む場合、海外子法人の従業員数も合計に含まれます。 賃上げ促進税制を利用する法人は、経済産業省が公表するガイドブックを確認することが推奨されます。 税制の特典 特定法人が前年度比で給与等支給額を3%以上増加させた場合、控除対象額の10%(上乗
安田 亮
2025年1月11日
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