新リース基準の未経過リース料とリース負債の差額
更新日:9月2日
おはようございます!代表の安田です。
新リース会計基準の適用の際、未経過リース料とリース負債との差額について、適用初年度にどのように説明すべきかについて説明します。
新リース会計基準を適用する際には、適用初年度の累積的影響額を期首の利益剰余金に加減し、新たな会計方針を適用することが可能です(適用指針118項)。この経過措置を採用する企業は、以下の点を注記することが求められます。
適用初年度の期首の貸借対照表に計上されているリース負債に適用する借手の追加借入利子率の加重平均
適用初年度の期末日において旧リース会計基準を適用して開示したオペレーティング・リースの未経過リース料(上記の追加借入利子率で割引後)と適用初年度の期首の貸借対照表に計上したリース負債との差額の説明(適用指針125項)
差額が生じる要因
この差額は、以下のような要因によって生じる可能性があります。
新たにリースと識別された契約の存在
旧リース基準ではリースと認識されていなかった契約が、新基準ではリースとして扱われることがあります。
リース期間の変更
旧基準と新基準でリース期間の見積もりが異なる場合、計上額に差が生じることがあります。
未経過リース料の開示金額とリース負債の計上額の相違
企業が未経過リース料として開示していた金額よりも、新たにリース負債として計上する金額のほうが大きくなることがあります。
注記の記載漏れと訂正の事例
未経過リース料の注記の記載漏れや数値の訂正が散見されており、調査後に提出された訂正報告書では、「重要性が乏しい」として記載を省略していた企業が、未経過リース料の金額を追加するケースが確認されています。
このような状況を踏まえ、新リース会計基準の適用にあたっては、未経過リース料とリース負債の差額の説明に細心の注意を払うことが求められます。企業の財務報告の透明性を確保するためにも、適切な開示を行なうことが重要です。
まとめ
新リース会計基準の適用に伴い、未経過リース料とリース負債の差額を適切に説明する必要がある
差額は新たなリース契約の識別、リース期間の見積もり変更などが要因
本誌調査では注記の記載漏れや訂正事例が報告されており、企業の注意喚起が必要
今後、新リース会計基準を適用する企業は、財務報告の正確性を確保するために、リース負債と未経過リース料の差額に関する開示を徹底することが求められます。
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【この記事の執筆者】
安田 亮(公認会計士・税理士)
安田亮公認会計士・税理士事務所 代表
京都大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。有限責任 あずさ監査法人、株式会社神戸製鋼所での実務経験を経て、2018年に神戸市で独立。
現在は、中小企業から上場企業に対する税務顧問、決算支援、税効果会計、連結決算、新リース会計基準への対応、組織再編、補助金・助成金に関する支援などを行なっています。また、金融機関や大手企業が運営する税務・会計・経営分野のWebメディアにおいて、記事の執筆・監修にも携わっています。
事務所ブログでは、税制改正や会計基準、経営実務に関する情報を、専門用語をできるだけかみ砕き、経営者や経理担当者の方に役立つ形で解説しています。






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